今日まで1000円貰える「LINE Pay」と「PayPay」の違いを徹底比較してみた

日刊SPA! / 2019年5月29日 8時50分

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現在、「キャッシュレス決済」が急速に進みつつある。※画像はイメージです

「PayPay」や「LINE Pay」のキャンペーンが、しばしばネットニュースを賑わせている。PayPayの“100億円キャンペーン”は、今に至るまで2度行われた。1回目のそれはどちらかといえば家電量販店での大物買いと親和性の高いもので、実に最大10万円のキャッシュバックが得られる仕組みだった。2回目はそれよりも買い物額の低い場合を想定したもので、最大キャッシュバックは1000円。

 その動向を、ライバルのLINE Payが見逃すことはなかった。まるでPayPayに当てつけるかのように、LINE Payは“300億円キャンペーン”を開始。これは送金を対象としたもので、送金先にもれなく1000円相当が配られる仕組みだ。

 とはいえ、そもそもPayPayやLINE Payがなんだかよくわからないという人も多いはず。今回は、いま一度振り返ってみたい。

◆地方にも拡大中のPayPay

 まずはPayPayについて詳しく解説していこう。先述の通り、PayPayの大型キャンペーンは過去2度に渡って催された。だが1回目のそれは家電量販店にとっては実になる内容だが、商店街や地方の小売店には殆ど影響をもたらさない内容ではないかという批評もあった。

 たとえば、地方都市のスーパーマーケットで一度に何万という買い物をする人はあまりいないだろう。それを見越してか、PayPayの100億円キャンペーン第2弾は最大キャッシュバック額が1000円という、「普通の買い物」に適合したものになった。

 同時に、PayPayは地方都市の小売店にも徐々に浸透しつつある。近所の小売店などでPayPayののぼりを見かける機会が多くなった。あれはPayPayが加盟店に配っているものだ。

 PayPayやLINE Payの最大の特徴であるQRコード決済は、導入が極めて容易という利点がある。QRコード決済の方法にはふたつあって、ひとつは利用客のスマートフォンにQRコードを表示させる方法、もうひとつは事業者側が固定のQRコードを用意する方法だ。後者は利用客が支払金額を自分で打ち込む。

 新興国ではQRコード決済が急速に普及しているが、それは事業者が特殊な読み込み端末を用意する必要がないからだ。スーパーマーケットやコンビニはおろか、夫婦ふたりで経営している雑貨店や行商人、大道芸人ですらQRコード決済を導入できる。

 そうした流れが、今年に入りようやく日本でも見られるようになったということだ。

◆LINE Payは「送金」に焦点

 次に、LINE Payの300億円キャンペーンについて解説する。これは、LINEの友達に対して1000円相当の送金が無料でできるというもの。現金での出金ができないLINE Payボーナスという形ではあるが、送金先にもれなく1000円が与えられるという認識でほぼ間違いないだろう。

 注目すべきは、これは送金に対するキャンペーンということだ。キャッシュレス決済サービスのもうひとつの持ち味、それは何と言っても「365日の即時送金」である。盆暮れ正月一切関係ない。

 一方で銀行の送金は手数料がかかる上、タイミングによっては即日反映というわけにはいかない。しかしLINE Payなら、いつ何時も送金が可能だ。

 極端な話、全ての商取引がキャッシュレス決済になったらどうなるのだろうか。

 2003年、国会でこんなやり取りがあった。野党の議員が当時の小泉純一郎総理大臣に対してこんな質問をしたのだ。

「銀行で100円玉をすべて1円玉に両替すると、200円の手数料がかかる。これは正常な手数料と言えるのか」

 それに対して小泉氏は、

「それはおかしい」

 と、素直に答えてしまった。その瞬間、国会は大爆笑である。だが、現代のテクノロジーでキャッシュレス決済を推し進めれば、当然ながら手数料などという呪縛は消えてなくなる。

◆夏祭りの屋台でもキャッシュレス決済が可能!?

 さて、PayPayが地方都市の小売店舗にも広がりつつあるということは先述した。

 さらに言えば、野外イベントや祭りの出店もキャッシュレス決済サービスに加盟していたりもする。そういう意味で、今年の夏は各地の祭りで「キャッシュレス屋台」を見かける機会が増えるはずだ。事業者側から見れば、PayPayやLINE Payのお陰で「小銭を用意する負担」が削減される。

 もしキャッシュレス決済に対応している屋台とそうでない屋台とで純利益に大きな差が出れば、従来型の現金決済に見切りをつける事業者が続出するだろう。

 以上の理由から、日本のキャッシュレス決済事業にとっての本当の山場は、今年の7~8月頃である。<文/澤田真一>

●澤田真一(さわだ・まさかず)

ノンフィクション作家、Webライター。1984年10月11日生。東南アジア経済情報、最新テクノロジー、ガジェット関連記事を各メディアで執筆。ブログ『たまには澤田もエンターテイナー』

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