本当は怖い大人のアレルギー。突然発症し、慢性的な疲れの原因に?

日刊SPA! / 2019年7月11日 15時54分

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 中年を襲う意外と知られていない病気のリスク。第5回のテーマは「大人のフードアレルギー」だ。

◆「疲れた……」の原因はアレルギーかもしれない

 疲れ、イライラ、不眠などの不調を「いつものことだから」と放置しがちな働き盛り。しかし、「その不調はフードアレルギーのせいかもしれません」とは、栄養療法に詳しい宮澤賢史医師だ。

 宮澤医師によれば、痒みや蕁麻疹が急激に起こる即時性フードアレルギーだけではなく、発症が遅くゆるやかに症状が続く「遅延型フードアレルギー」が存在するという。そして、大人になって突然発症するのが、この遅延型フードアレルギーの特徴だ。

「遅延型フードアレルギーが起こる原因は『腸』です。腸内環境がストレスやアルコールなどで乱れると、腸の壁に隙間が発生します。そうなると、小麦に含まれるガゼインや乳製品に含まれるグルテンが、未消化のペプチドという状態のまま血液中に漏れ出てしまうことも。これを体内の抗体が攻撃することで、さまざまなアレルギー症状が発生します」

 遅延型フードアレルギーの症状は多岐にわたり、痒みや肌荒れだけでなく、場合によっては脳に影響を与えることもあると宮澤医師は警鐘をならす。

◆40歳以上でリスクが高まり、自覚症状もなし

「小麦由来のグルテンは、『グリアドーフィン』というモルヒネによく似たペプチドに変容し、人によっては脳に影響を与えます。これを“脳アレルギー”と呼ぶこともあります」

 慢性疲労や憂鬱な気分は、じつは脳アレルギーの可能性がある。

「特に40歳以上になると、ガゼインやグルテンを消化する酵素の腸内での働きが悪くなります。それによって、徐々にアレルギー反応が出てくる。急性ではなく自覚症状がないので、発症していても気づかないケースも多いのが厄介です」

 フードアレルギーといえば子供の病気と思い込みがちだが、大人にも発症するのだ。しかも脳に影響があると言われれば、対策をせずにはいられない。

◆偏食禁止とサプリメント活用がカギ

 それでは、大人のフードアレルギー対策には、どうすれば良いのか?

「大人になってからのフードアレルギーは、偏った食事が原因である場合が多い。慢性的な体調不良を感じたら、小麦・牛乳由来の食べ物をしばらく断ってみるのもよいでしょう」

 毎日のラーメンや、逆に健康志向でヨーグルトばかり食べるのもリスクがあるという。

「さらに、コンビニなどで提供されている保存料が入った加工食品も気を付けたほうがいい。殺菌効果のある保存料は、乳酸菌などの腸内細菌も殺してしまいます。ほかにも病気の時に摂取する抗生物質も、腸内環境を激変させるので注意が必要です」

 外食が多いサラリーマンには、サプリメントもおすすめと宮澤医師。

「腸内環境を整えるため、乳酸菌のサプリメントを服用するのも効果的です。特に、なるべく多くの種類の乳酸菌が配合されているものがおすすめ。また、アミノ酸の吸収をよくするため鶏がらスープなどのボーンブロス(骨を煮込んだスープ)を普段から飲むことも推奨しています。なかには1週間ほどで効果を実感できる人もいますよ」

 心当たりのない疲労などは、じつは偏った食事が原因のフードアレルギーなのかもしれない。不調を感じたら“腸ファースト”で食習慣改善を今日から実施してみては?

〈取材・文/高橋健太〉

【宮澤賢史氏】
臨床分子栄養学研究会理事長。東京下町の宮澤医院で、分子整合栄養医学の観点から症状の根本解決を図る栄養療法を広めている。著書・監修に「医者が教える『あなたのサプリが効かない理由』」(イーストプレス)など。

― 本当は怖い中年の病気 ―

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