お金をかけずに英語や中国語を話せるようになる方法はあるか?

日刊SPA! / 2019年9月22日 15時50分

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―[インテリジェンス人生相談]―

“外務省のラスプーチン”と呼ばれた諜報のプロ・佐藤優が、その経験をもとに、読者の悩みに答える!

◆お金をかけずに英語と中国語を話せるようになりたい
★相談者★パックン(ペンネーム) 会社員 男性 26歳

 外国語をしゃべれるようになりたいです。大学時代に知り合った中国の留学生は、日本語と英語をしゃべっていました。私が通った大学は帰国子女が多くて、大学名を出せば「じゃあ、英語はしゃべれるんだ?」と言われるようなところなんですけど、私は日本語だけ。できれば、この先、役に立ちそうな英語と中国語を覚えたいと思っていますが、社会人になって日が浅いため、収入が少なく、英会話スクールなどに通う余裕がありません。

 外国人が集まる錦糸町のバーで外国人の友達ができたらしゃべれるようになるかもしれないと思って行ってみたのですが、何を言われているのか全然わからず、ただ何人かと乾杯してトボトボ帰ってきました。あまりお金をかけずに外国語をしゃべれるようになるにはどうしたらいいでしょうか?

◆佐藤優の回答

 外国語の学習には、時間とエネルギーが必要になります。正しい戦略を立て、適切な教材を入手して、さらに入門、初級の段階(英語ならば英検準1級)に達するまでは、毎日、必ず勉強する必要があります。外国語には階段の踊り場のような水準があります。この踊り場に達する実力がついていない場合、しばらく放置していると、外国語のレベルが極端に落ちてしまいます。英語ならば準1級(大学の1、2年生レベル)が最初の踊り場に該当します。この水準の英語力があれば、そこからレベルが大きく下がることはありません。

 実を言うと、この段階に独学で達するのは至難の業です。語学学校に通う、もしくは家庭教師を雇うなどの手段を取らないとなかなかこのレベルには達しません。中途半端に外国語を勉強しても、時間を無駄にするだけです。「あまりお金をかけずに外国語をしゃべれるようになるにはどうしたらいいでしょうか?」という質問に対する私の答えは、「そういう方法で成功した人を私は見たことがない」というものになります。

◆英語ならば素地はあるはず

 もっとも、英語に関しては、あなたも学校で教育を受けたのですから、まず、高校と大学で使った英語の教科書と参考書を取り出して復習することを勧めます。その上で音読に力を入れるといいでしょう。英語の達人である関谷英里子氏はこう述べています。

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 わたし自身は、中学生時代は英語の教科書を音読していました。

 その頃の気づきは、「自分が意味を解釈できない英文は、すらすらと音読できない」ということです。つい棒読みになってしまい、抑揚もつけられません。音読を聞いている人がいたら、その人はまったく意味がわからないでしょう。

 音読といっても、ただ声に出せばいいわけではありません。

 誰かに読み聞かせるようなつもりで、声に出して読んでみてください。

 そうすることで、英文の構造に親しめますし、解釈できなかった場合は、英文のどの部分がわかっていないのかが明確になるのです。

 読むのは、自分の興味のあることなどから始めるのをおすすめしています。一番のおすすめは会話文です。

 中学校や高校の英語の教科書には会話文もありますし、NHKの語学講座の多くはダイアローグ形式(会話文形式)になっています。

 ダイアローグは、主にAさんとBさん2名のやりとりの場合が多いです。会話のため、平易かつシンプルに相手に伝わる言葉が多く使われています。書き言葉である難しい単語を覚えるよりもとっつきやすいです(『同時通訳者のカバンの中』147頁)
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 この方法を実践してみてください。中国語に関しては、本格的に話せるようになりたいと考えるならば、迷わずに語学学校に通うことです。中国語はイントネーションが難しいのでネイティブの指導を受けずに習得することは不可能と考えたほうがいいでしょう。

★今週の教訓……外国語には“踊り場”のような水準がある

【佐藤優】
’60年生まれ。’85年に同志社大学大学院神学研究科を修了し、外務省入省。在英、在ロ大使館に勤務後、本省国際情報局分析第一課で主任分析官として活躍。’02年に背任容疑で逮捕。『国家の罠』『「ズルさ」のすすめ』『人生の極意』など著書多数

―[インテリジェンス人生相談]―

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