電化製品にはない「高級家具を中古で買う」ことのメリット

日刊SPA! / 2019年10月6日 15時50分

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高級家具のある部屋には憧れますが……

―[腕時計投資家・斉藤由貴生]―

 腕時計もクルマも好きな斉藤由貴生です。私は、現代のおかしな消費を変えるために実践を重ねながら、いろいろ研究してきました。私は30代のいわゆるバブルを全く知らない世代です。所有欲の薄い世代とは言われますが、私の場合は、むしろ価値あるものは我慢せず所有したいと考えています。そんな私の価値観を、不定期ですが披露したいと思います。

◆第29回 いいモノに囲まれた生活をすると住む人の志も高まる

 イームズ、ヤコブセン、エーロ・アールニオ。家具は、それをデザインした人の名前が前面に出ていて、それがブランド価値の1つだったりします。

 イームズといえばラウンジチェア、ヤコブセンといえばエッグチェアが有名で、ニューヨーク近代美術館にもコレクションされている作品です。ちなみに、エーロ・アールニオの有名な作品はボールチェアですが、エーロ・アールニオの作品でニューヨーク近代美術館に展示されているのはパスティルチェアのほう。なお、バング&オルフセンのオーディオの数々もニューヨーク近代美術館のコレクションに選ばれていたりします。雑誌『Casa BRUTUS』を読むと、これらの家具が登場し、憧れを抱いてしまいます。

 ただし、これらの家具、新品をお店で買おうとすると50万円とか100万円という大変な値段です。あんなオシャレ部屋、とても実現不可能です。

 しかしながら、こういった50万円とか100万円する家具の中古が流通していることを知らないのは損です。しかも家具ですから、電化製品のように古くなることもなく相場が安定しています。海外の人は、高級家具をメンテナンスしながら、子や孫の代まで使い続けるという風習もあるほど。引っ越しが多い日本人はそこまで長くは使えないかもしれませんが、そういう時こそ、売ればいいのです。ということで、この「高級家具」を買うという行動は、使う点でも売る点でもお得ということになります。

◆高級家具を買う際に迷った場合の決め方は?

 こうした高級家具の中古製品を買う時に注意しなければならないのが「本物」を買うということ。近年「ジェネリック家具」や「リプロダクト製品」という名前で、他社製によるものが安く販売されています。例えば、フリッツ・ハンセン製のスワンソファの定価は100万円ほどですが、「リプロダクト製品」だと10万円ぐらいで新品が売っています。優れたデザインの家具を安く買えるっていうのは良いのですが、売却する際に有利なのは定価100万円の本物のほうなのです。

 どれを買うか迷った際には、とことん大手老舗ブランドに絞ったほうがいいでしょう。詳しくなくても、調べるだけでその需要は一目瞭然かと思います。例えば、フリッツ・ハンセンのスワンチェアとかスワンソファは中古が15万円から20万円ぐらいの価格で安定しています。一方、「カッシーナ」などの高級家具で有名なブランドだとしても、買おうとしているその製品名が有名でない場合は、相場が安定しているかどうか確かめるのも困難ですし、そんなに売買の事例がないかもしれません。

 ということで、私のオススメはフリッツ・ハンセン製の、エッグチェア、スワンチェア、スワンソファ。上質なファブリックと、華奢な鉄製のフレームが高級感を醸し出しています。こんなソファが部屋に置いてあったらとても豊かな気分になるのは間違いありません。

 余談ですが、バング&オルフセンのオーディオやドリアデの家具、FLOSの照明といった高級家具、お金持ちの家に行ったらだいたい見かける家具の代名詞なのですが、これらを広めたのはヤマギワでしょう。2010年に閉鎖されたヤマギワリビナヤ本館に行くと、こういった100万円クラスの高級家具の数々が誇らしげに展示されていました。ヤマギワですべてを揃えたら500万円とか1000万円なんて額も普通でしょう。しかし、それらは中古で買ってこそ「売れる」お得なモノなのです。

 ちなみに、金持ちの洗濯機といえばミューレ。ミューレの洗濯機もヤマギワで売っていたのですが、洗濯機の中古はオススメできません。そしてミューレの洗濯機はよく壊れるので高くつきます。洗濯機は国産が一番です。洗濯機などの電化製品に関しては、割り切って機能性のいい新品を買うのが最も賢いです。

 家はくつろぐ場所だという意識もよくわかります。価値のある家具が置いてある部屋はあなただけでなく、他人も「いいなあ」と感じるのです。仮にそんな部屋に大切な人を連れてきたら……、絶対に印象はいいですし、そういった部屋で日常を過ごすことで、気持ちが引き締まり、ゆくゆくはあなた自身もその部屋に見合う人としてなじんでいくはずです。それこそが売れる条件であるということを念頭に置いていただければと思います。

【斉藤由貴生】
1986年生まれ。日本初の腕時計投資家として、「腕時計投資新聞」で執筆。お金を使わず贅沢する「ドケチ快適」のプロ。腕時計は買った値段より高く売却、ロールスロイスは実質10万円で購入。著書に『腕時計投資のすすめ』(イカロス出版)と『もう新品は買うな!』がある

―[腕時計投資家・斉藤由貴生]―

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