G1ジャパンカップは伝説の騎手、デットーリが“神の高配当”を演出!?

日刊SPA! / 2019年11月22日 8時29分

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‘02年の第22回ジャパンカップ(G1)でファルブラヴに騎乗して見事1着となったランフランコ・デットーリ騎手。お得意の「デットーリ・ジャンプ」を決めた。今年のジャパンカップでもデットーリ・ジャンプを観ることはできるのだろうか (写真/産経新聞社)

 今週末、東京競馬場ではジャパンカップが開催される。世界の強豪が東京芝2400mで激突する——はずだったのだが、今年のジャパンカップはなんと海外勢の参戦はゼロ。史上初の日本馬だけ、文字通りのジャパンカップになってしまった。

 もっとも、ガッカリするのはまだ早い。海外“馬”の参戦こそないものの、それを補って余りあるほど豪華な、海外“騎手”が参戦するのだ。お馴染みのルメールとデムーロ以外にも、以下の5人が今回短期免許で来日し、ジャパンカップに騎乗する。

<ジャパンカップに騎乗する海外からの短期免許騎手>
ムーア(騎乗馬:15ジナンボー)
スミヨン(騎乗馬:11シュヴァルグラン)
マーフィー(騎乗馬:5スワーヴリチャード)
デットーリ(騎乗馬:9ルックトゥワイス)
ビュイック(騎乗馬:8レイデオロ)

 この5人がいかに豪華かというと、国際競馬統括機関連盟(IFHA)が毎年11月下旬に発表するロンジンワールドベストジョッキーでは、1~4位がデットーリ、マーフィー、ムーア、ビュイックだった…といえばその凄さが伝わるだろうか。サッカーでいえばメッシやC・ロナウドが同時に来日するようなものである。そして、このいずれ劣らぬ名手の中でも特に注目したいのが、イタリア生まれのランフランコ・デットーリ騎手、通称・フランキーだ。

◆飛行機事故からの生還、2日連続G1制覇など数々の伝説

 デットーリ騎手の何が凄いのか。それはもちろんこれまでのキャリアで積み重ねたG1タイトルが200以上だとかの話をすれば十分伝わるのだろうが、そこには収まらない圧倒的な存在感がある。

 例えば、同騎手を語るのに欠かせないエピソードがある。’00年に起こった小型飛行機の墜落事故だ。当時移動のために搭乗していたプロペラ機が墜落、操縦士は即死だったと言われているが、デットーリ騎手は奇跡的に九死に一生を得て、それどこらか、僅か2か月あまりで復帰してレースの騎乗を再開しているのだ。

 また’02年には、ジャパンカップおよびジャパンカップダート(当時)の騎乗で来日。土曜日にジャパンカップダートを6番人気のイーグルカフェで制すると、翌日のジャパンカップを9番人気のファルブラヴで制覇、いとも簡単に2日連続G1制覇の偉業を成し遂げてしまった。

 ちなみに、今週末行われるジャパンカップは前述のファルブラヴを含めこれまで3勝しているが、すべてがハナ差。大接戦をことごとく制するのは、まさに競馬の神様に愛された男と言わざるを得ない。野球でいえば王貞治と長嶋茂雄を足して、2で割らずにそのままにしたくらいの圧倒的な存在なのである。

◆48歳にしてキャリアハイ級の大活躍

 そんなデットーリ騎手も現在48歳。もしかすると既にキャリアは下降線を辿っているのでは、と疑念を持たれるかもしれない。だが、’19年のデットーリ騎手はむしろキャリアハイともいえる活躍を見せているのだ。

 エネイブルと挑んだ凱旋門賞では3連覇を惜しくも逃したものの、同馬とのコンビでは今年だけでG1を3勝する活躍。また、プリンスオブウェールズSではクリスタルオーシャンに騎乗し日本馬のディアドラを下し勝利している。さらにイギリス伝統のロイヤルアスコット開催では4連勝の離れ業を演じた。

 そして、デットーリ騎手の価値をさらに高めているのが、ドラクエでいえばはぐれメタルのようなレア感だ。これだけ世界で活躍している同騎手だが、来日経験はそれほど多くない上に、今回も騎乗停止などで直前に来日が微妙な情勢となっていた。結果的には2週間遅れでの来日となったが、今回は’11年のダービーデー以来、実に約8年半ぶり。次回の来日もいつになるかはわからないという。

◆乗り馬の質が“微妙”な分、妙味もUP

 これだけ凄い騎手が来るのだから、さぞかし人気を集めるのだろうと思われるかもしれない。しかしながら、騎乗予定馬のラインナップを見ると必ずしもそうとは言い切れない。ジャパンカップで騎乗するルックトゥワイスは、デットーリ騎乗のブランドをもってしても伏兵程度の人気になることが濃厚で、翌週に騎乗するチャンピオンズカップのオメガパフュームにしても、あくまでも主役候補の中の一頭という位置づけだ。

 冒頭でも触れた通り、現在は他にも世界的名手が来日している。天下のデットーリといえども、有力馬がカンタンに集まる状況ではないのだ。もちろん、だからこそ馬券を買う側にとっては人気薄で買える“ありがたい状況”が生まれる……かもしれないのだ。過去の来日時も騎乗馬の単複を買い続けるだけでも儲かるような活躍を見せており、今回の来日でも、再びデットーリ騎手は伝説を作れるのか……大いに注目したいところである。

◆ジャパンカップのイチオシ穴馬

 それでは最後に注目の穴馬を挙げたい。当然デットーリ騎手が騎乗するルックトゥワイスも怖いのだが、ここで注目馬として挙げるのは、横山典騎手が騎乗する13エタリオウ。

 エタリオウには「最強の1勝馬」という、やや不名誉な称号がある。しかし、初勝利を挙げて以降一度も勝てていないながらも、菊花賞2着など実績を積み上げてきているのだ。今年に入ってからはやや精彩を欠いているがもともと相手なりに走れるタイプで、横山典騎手とも今回で3度目のコンビとなる。近走の不振で今回は一気に人気を落としそうだが、もともと相手が強いほど燃えるタイプ。下降線を辿っているベテランが人気を集めそうな今年の相手関係なら、そろそろ反撃の一発があっておかしくないとみている。

【TARO】
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