バーテンは蔑称、マティーニじゃなくてビールでもOK…オーセンティックバーに対する誤解

日刊SPA! / 2019年12月27日 15時54分

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カウンターに並んでいるボトルを黙って手に取るのはNGです

―[30代が知らないと恥ずかしい! 今さら聞けないお酒のキホン]―

 先日、原価BARでイベントがあり、知人を呼んで話したところ、「実はバーに1人で来たのは初めてだ」と言っていました。今日は誘われたから来られたが、1人では無理だというのです。

 筆者にとってはオーセンティックバーのカウンターは、どこよりも落ち着ける場所なので失念しがちですが、やはりハードルはあるようです。とはいえ30代以上なら、行きつけのバーの1つや2つ、押さえておきたいところです。

 バーと言っても、多種多様なお店があります。今回はあえて、みなさんが想像するような暗めの照明で長いカウンターがあり、びしっとした格好のバーテンダーがいる、オーセンティックバーについて紹介します。

 先に、お断りしておきますが、きちんとした常識を持っている方であれば、何も考えずに入っても問題ありません。今回はあえて、知っておくとスムーズにいったり、気兼ねせずに楽しめるポイントを解説していきます。

◆飲んだことがないマティーニなんて頼まず、まずはビールでもOK!

 まずは人数。テーブルがあるお店ならよいのですが、カウンターのみの場合は1~3人にしておくとよいでしょう。4人だと、端と端の人が話せません。カウンターの席数によっては3人でも厳しいところもあるでしょう。

 頼むものは自由です。日本人らしく「まずはビール」もOKです。ただし、〇〇サワーや〇〇ハイというメニューは基本的にありません。もちろん、日本酒や焼酎を置いている店もありますが、ボトルが見えないなら置いていないと考えたほうがよいでしょう。

 なぜか、初めて行ったときに、飲んだことのないマティーニを頼む人が多いのですが、オススメできません。マティーニはジンベースのとても強いカクテルなので、バーデビューの時にあえて初体験をする必要はありません。メニューがあるなら、そこから好きなものを選べばOKです。

 ただし、バーの中にはメニューを置いていないところが多いです。飲みたいものを伝え、作ることができれば出してくれます。よくわからないなら、バーテンダーに相談してオススメしてもらうのです。このハードルが高いと感じるようですが、まずはウイスキーのハイボールでもビールでも、有名なロングカクテルでもOKです。バックバーにある気になるお酒でもいいでしょう。

 ドレスコードは基本的にないですが、ジャージや短パンにビーチサンダルのような恰好は避けましょう。店が入れてくれたとしても、他の客に失礼です。また、歴史の長い名店だとジャケット必須といったところもあります。

 飲んでいるときは、目の前のボトルに勝手に触らないようにしてください。たとえ自分が注文したボトルでも手に取ってみるのは避けましょう。写真を撮る場合は、一言断った方が良いでしょう。間違っても、勝手に蓋を開けて匂いを嗅いだりしてはいけません。

 カウンターで電話をしてはいけません。着信があったなら、店の外などに移動して会話しましょう。同様に、大きな声で話したり笑ったりするのは、他の人の迷惑になります。限度を超えれば、バーテンダーに注意されることと思いますが、店の雰囲気を壊さないようにすべきです。

◆丁寧でもバーテンさんは×。バーテンダーと呼ぶべし

 飲み終わったら、バーテンダーが次は何にしますか、声をかけてくることがあります。少し待ってもらうことは構わないのですが、「けっこうです、水をください」と言って、会話に夢中になるのはNGです。きちんと、お酒なりソフトドリンクを注文し、滞在するようにしてください。

 ところで、とても丁寧な人なのに、バーテンダーのことをバーテンさんと呼ぶことがあります。さんを付けてもバーテンは蔑称です。日本人のことをジャップと呼んだり、運転手を運ちゃんといったりするのと同じです。きちんと、バーテンダーと言うようにしましょう。

 さて、自分に合わない店だったら困ってしまいますよね。ドアを開けた瞬間に、合わないと感じたらそのまま締めて出ても構いません。店の人と視線が合うとなかなか出にくいですが、問題ありません。1杯目を飲んでいるときに合わないと感じたら、お会計をして出てもいいでしょう。基本は2杯以上頼んだほうが良いですか、仕方ありません。

 店はいいのにたばこの煙で目が痛いとか、お酒は美味しいのに後ろのテーブルが居酒屋乗りで馬鹿騒ぎしているとか、想定している価格帯を大きく超えているとか、理由は様々でしょう。もちろん、バーテンダーの接客について不満を持つ人もいるかもしれません。

 ただ、基本的には「自分と合わなかった」と思ってください。客がサービス業はこうあるべき、とかお客さまは神様だ、と思って求めるのはほとんど無理難題です。どこかのお店と比べるのもやめましょう。自分と合わなければ、ただ静かに他の店に行けば良いのです。バーはたくさんあります。いろいろなバーに行けば、いつかはお酒の種類だけでなく趣味や感性までぴったりのバーにも出会えることでしょう。

【柳谷智宣】
お酒を毎晩飲むため、20年前にIT・ビジネスライターとしてデビュー。酒好きが高じて、2011年に原価BARをオープン。2年前に海底熟成ウイスキーを扱う「トゥールビヨン」を立ち上げ、現在販売中

―[30代が知らないと恥ずかしい! 今さら聞けないお酒のキホン]―

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