祝! 紅白歌合戦出場。LiSAがヒットの喧噪の中で手に入れた新しい表現

日刊SPA! / 2019年12月29日 8時32分

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Lisa

 2019年最大のヒットアニメソング、それがLiSAの歌う『鬼滅の刃』のオープニングテーマ「紅蓮華」だ。

『鬼滅の刃』は、今年のコミックス年間売り上げランキングにおいて、首位を獲得した吾峠呼世晴のマンガを原作にもつアニメ作品。その原作人気、アニメ人気も追い風になり「紅蓮華」は7月のCDリリース以来、今なお好調なセールスを記録し、LiSAはこの曲を引っ提げて12月31日の『第70回NHK紅白歌合戦』に初出場することとなった。また12月11日には『紅蓮華』に続くニューシングル『unlasting』を発表しており、こちらもCD売り上げチャート、配信チャートの上位にランクインしている。

 2011年に現名義で音楽活動を開始して以来、数々の人気アニメの主題歌を手がけ、もはやアニメソングシーンのトップランナーとしての地位を確立したLiSA。「今年の顔」の1人と呼んでまず間違いのないだろうボーカリストは『鬼滅の刃』や『紅蓮華』の熱狂と、新作『unlasting』を前になにを思うのか? LiSAの2019年を探った。

◆クールに眺める“すごく夢のある”紅白出場劇

——まずは『NHK紅白歌合戦』ご出場、おめでとうございます!

LiSA:ありがとうございます!

——ただ、LiSAさんはデビュー当時からアニソンシンガーであると同時にパンクスを自称なさっていただけに、“The 芸能界”のど真ん中とでもいうべき『紅白』に出場するというニュースには驚きました。

LiSA:そうかもしれませんね。

——もともとご自身の音楽活動の未来予想図やロードマップに「『紅白』出場」ってありました?

LiSA:2〜3年くらい前に自分の夢になった感じですね。確かに「『紅白』に出られる歌手になるぞ」って夢を掲げてデビューしたわけじゃないし、「横浜アリーナやさいたまスーパーアリーナを埋めたい」「東京ドームでライブをやりたい」っていうハコの目標しか立てていなかったんですけど、そのアリーナを埋められるようになった頃から、ファンのみんなやスタッフが『紅白』という場所を期待してくれていることをすごく感じていて。それで「あっ、私はそんなところでも歌えるかもしれないのか!」って意識するようになりました。

——それからの3年間は長かった? それとも短かった?

LiSA:めちゃくちゃ長かったです(笑)。私自身は心配性だからということもあって、あんまり期待しすぎないように知らん顔でいたんですけど、年末になるたびにみんながザワザワし始めるから。

——否が応でも気になる、と。

LiSA:結局年末のたびに「いい報告ができるといいな」って思うようになってました(笑)。

——今年はさすがに「本当にいい報告ができるかも」という予感がありませんでした? 7月のシングル『紅蓮華』が今もオリコン週間シングルランキングの10位前後に位置するロングセラーになったわけですし。

LiSA:正直予感は全然なかったです。もちろんアニメ『鬼滅の刃』の人気もあって、そのオープニングテーマの『紅蓮華』がヒットしたり、いろいろ盛り上がっていることはわかっていたんですけど、私はデビューのときから運がすごくよかったので。ソロデビューシングル曲の「oath sign」(2011年リリース)が、いきなり『Fate/Zero』という人気アニメのオープニングテーマに採用されて、それ以来、アニメ作品の成長というか……作品の人気が大きくなったり、評価が上がったりすると、みんなが私の楽曲も愛してくださるようになるという姿をたくさん見せてもらっていただけに『鬼滅の刃』が人気だし、今年は『紅蓮華』でいけるでしょ!」みたいな確信は得られなかったんですよね。

——世間での『鬼滅の刃』人気、『紅蓮華』人気のにぎやかさに対して、当事者はすごくフラットというか、クールというか……。

LiSA: こんな調子なのはLiSAとしてデビューしてから今までアニメ作品や楽曲に対する向き合い方や愛情や熱量を変えたことがないからかもしれないですね。「人気アニメの曲だからがんばらなきゃ!」とか「『鬼滅の刃』の曲だから!」とか「ノンタイアップだから!」みたいなことは一切考えない。ライブで目の前にいてくれる人たち、CDや配信音源を買って聴いてくれる人たち、アニメを楽しみにしている人たちに向けて常に全力で曲を作っているつもりなので。

——だからこそ、いい意味で「紅蓮華」もディスコグラフィの中の1曲にすぎなかった、と。そんな中『紅白』出場のオファーがあったときってどんなお気持ちでした?

LiSA:「すごく夢があるな」と思いました。学生の頃の私なら「『紅白』に」ってご連絡をいただいても、それこそ「大人になんかダマされないぞ!」ってパンクなことを思っていたような気もするんですけど(笑)、今はLiSAにかかわってくれる大人がたくさんいることや、その人たちがみんな、私の楽曲や、それがテーマソングになったアニメ作品にピュアで大きな愛情や労力を注いでいることを知っていますから。そしてその大人たちと私の思いが多くの人たちに届いた結果、『紅白』に出していただけることになった。だから私自身も「いい売れ方をしているな」という気がしています。

◆ニューシングルの表題曲にビックリ

——そして『紅白』出場に先駆けて、今月ニューシングル『unlasting』をリリースなさっていますけど、まず表題曲にビックリしました。

LiSA:ですよね(笑)。

——『シルシ』(2014年リリース)しかり、LiSAさんがバラードをシングルの表題曲に据えることは今回が初めてではないんだけど、「シルシ」ってすごくドラマチックなバラードだったじゃないですか。

LiSA:なのに「unlasting」ときたら(笑)。

——楽器や音の数をギリギリまでシェイプしていて、すごく抑制の効いたポストロックテイストに仕上がっている。サビになったら音数が増えるのかな? と思っていたら……。

LiSA:ベースとかキック(バスドラム)とか、ローの音が重たくなるだけ(笑)。

——そういう楽曲なんだけど、10月に先行配信された瞬間、いろんな配信サイトのランキング1位に輝いた。こういう野心的な曲が売れているのってすごくいいことだと思うんです。

LiSA:この曲は『ソードアート・オンライン アリシゼーション War of Underworld』というアニメのエンディングテーマなので、実は曲の作り方自体は、これまでのアニメタイアップ曲とそんなに変わらないんですよ。アニメがすごく暗いストーリーなので、その暗さに対してデジタルな音も使いつつ寄り添おうとしただけ。アニメ作品に対してちゃんと愛情を注ぐっていう意味では今までどおり120%の力をもって臨んだだけなんですけど、LiSAのことが好きな人たちにはどう響くのか? っていう点では若干不安ではありましたね。

◆ファンのLiSA像と違う表現に、不安もあった

——それこそ直前にハードなボーカルと激しいアレンジで魅せる「紅蓮華」でビッグヒットを飛ばしていたからこそ不安だった?

LiSA:そういうLiSA像を期待している人たちは「unlasting」をどう受け止めてくれるんだろう? とは思っていました。

——じゃあ、LiSAさんの不安を払拭してあまりまるヒットの要因はなんだと思います?

LiSA:もうそろそろソロ活動10年になるんですけど、その時間の中で私のファンのみんなやアニメファンの方と信頼関係を育んでこられたからなのかなあ。今回だって“LiSAの軸”みたいなものはぶらさずに作っていますから。

——逆に「信頼関係があるから、軸をぶらさなければファンは『unlasting』を楽しんでくれるはず」という自信はなかった?

LiSA:不安ではあったものの、多少そういう思いもありました。私自身って本当はすごく暑苦しい人間なんですよ(笑)。「好きっ!」って1回言っただけじゃ相手に伝わってない気がするから100万回「好きっ!」って言いたい、毎日「好きっ!」って言いたいタイプというか……。

——そんな調子だと、たいがい「うるさい!」って言われません?(笑)

LiSA:はい(笑)。「これはうるさいって思ってる人もきっといるぞ」ということにここ数年で気付いてしまいまして……。それも「unlasting」をこういうサウンドにした理由ではありますね。暑苦しい思いの塊みたいなものを120%の力で投げつけるのではなくて、大切な瞬間にそっと大切な言葉を届けて、大切な瞬間にそっと大切な音を聴かせる。なんなら無音の部分の息づかいすらも感じさせるサウンド……私はこの曲のことを「大人」って表現しているんですけど、空間を活かしながら愛情を伝える“大人な”音楽を作りたいな、って。

——まさに“空間”の話をするなら、この曲、ボーカリストのLiSAさんには申し訳ないことにインストゥルメンタルバージョンも楽しいですよね。

LiSA:困ったことにそうなんですよ(笑)。

——ステレオで録っているから左右に音が振れているのは当たり前なんだけど、なんなら音が上下や前後から鳴ってくる。すごく立体的な音作りをしています。

LiSA:そういう音の空間を感じてもらいたいですね。

——ところがこの曲は作曲が草野華余子さんで、編曲が堀江晶太さん。つまり“ハードなボーカルと激しいアレンジ”のLiSA楽曲でお馴染みの作家陣です。

LiSA:逆にこの曲は、長い間私とチームを組んでくれているカヨコさん(草野)や(堀江)晶太くんとだから作れたんです。おふたりに限らず、デビュー以来ご一緒させていただいているクリエイターさんはみなさん「LiSAがずっとLiSAで居続けるためにはどうすればいいんだろう?」「LiSAが年齢を重ねていく中でどんな歌を歌ったらオレたちはワクワクするんだろう?」って考えてくださっていて。そうやってLiSAという存在を一緒に成長させてくれる作家さんとだから、今回のサウンドができあがったんだと思っています。

◆悲しさと寂しさを背負って叫ぶ「今日もいい日だっ」

——一方、作詞はLiSAさんご自身なんだけど、歌詞も歌詞でけっこう攻めてますよね。

LiSA:「LiSAってこんなにストレートに〈悲しい〉〈寂しい〉って歌ってたっけ?」って驚く方もいるかもしれないですね。

——と、そう思うんです。LiSAさんは、2016年のシングル『Brave Freak Out』(のカップリング曲「ツヨガリ・ファンファーレ」の中で、夏の海に遊びに出かけた2人の恋が終わったことを〈傷んだ髪を切ったよ〉というたったの1フレーズで表現してみせることのできる作詞家でもあるから。

LiSA:だから確かに〈悲しい〉〈寂しい〉と歌うのは勇気がいったし、こういうフレーズは頻繁には使えないですね。でもこれだけメロディが短くて音数も少ない「unlasting」という曲の中で、どんな言葉を使ったらみんなに一番伝わるだろう? って考えたら、自分の心の言葉をそのまま素直に歌うことが必要だったし、これは本音をストレートに届けられるチャンスだな、とも思っていました。

——「本音」ということは、悲しくて寂しいのはアニメのキャラクターたちだけじゃなくて、LiSAさん自身でもある?

LiSA:はい。

——これだけご自身を取り巻く状況が盛り上がっていても?

LiSA:私はライブ中によく「今日もいい日だっ」って言っているんですけど、それってLiSAの理想なんです。できるだけ毎日ヘラヘラ笑って楽しく生きていきたいな、って。でも私はシングルやアルバムを出すたびにCDショップでリリースイベントを開いたり、ファンのみんなとけっこう近い距離で接しているつもりだから、わかっちゃうんですよ。

——なにがわかっちゃうんですか?

LiSA:誰が来なくなったか、が(笑)。SNSもやっているから気持ちが変わった人もわかるし。

——人気の上下動がフォロワー数で可視化されるから(笑)。

LiSA:心配性だから気になっちゃうだけなのかもしれないけど、いろいろ思うことはあるし、もっと身近な人を亡くしたり、という経験だってしていますし。そのときの悲しさや寂しさはなるべく自分の中で消化するようにはしているし、ある程度消化できてはいるんですけど、それでもやっぱり大切な人がいなくなったときの喪失感を完全に解決することはできないよなあ、っていう気はしています。

——そしてカップリング1曲目は「ハウル」。「unlasting」から一転、アコギとストリングスをフィーチャーした、明るくてバンド映え・ライブ映えしそうな楽曲ですね。

LiSA:最近「紅蓮華」や「ADAMAS」(2018年リリース)みたいなシングル曲が続いていたから、そうではない曲……ライブで盛り上がるという意味では同じなんだけど「血眼になって盛り上がれ!」みたいな感じの「紅蓮華」や「ADAMAS」とはまた違う、もっと晴れやかでハッピーなみんなで合唱できるような歌があるといいな、と思って、HIDEO NEKOTAさんに作曲、江口亮さんに編曲をお願いしました。

——ただLiSAさんの書いた歌詞がハッピーかというと……。

LiSA:泥臭い(笑)。

——〈諦め悪く生きてる〉〈枯れるまで吠えてやれ〉〈死ねない理由を探してる〉ですからね(笑)。

LiSA:この歌詞自体はどちらかというと過去の自分を歌ったものですね。ここ2〜3年「大人になるってどういうことだ?」ということをすごく考えていたんです。音楽性という意味でもそうだし、自分の体力という意味でもそうだし、ライブのスタイルという意味でもそうなんですけど「ちゃんと年齢やキャリアを重ねられているのか?」「その年齢やキャリアの壁をどう乗り越えるのか?」ってたくさん悩んでいて。でも『紅蓮華』をリリースした前後くらいから、その闇みたいなものが少し晴れてきて、未来がちょっと見えるようになってきたので、今、あらためて過去の自分を振り返ってみてもいいのかな、とは思いました。

◆2020年も信じてくれる誰かを裏切らない!

——傍目にはデビューから約10年、順調にキャリアを重ねているように見えていましたけど……。

LiSA:いや、余裕なんてなかったし、今だって余裕綽々っていうわけではないですね。

——『紅白』出場アーティストになっても?

LiSA:余裕はないです。確かに学生の頃なんかは「テレビに出ている芸能人って人気もあって、おカネもあって、いいウチに住んで、いいクルマに乗って、いい時計を付けてっていう感じで、余裕で暮らしているんだろうな」と思っていたんですけど、いざ自分もテレビの世界にお邪魔させてもらうようになったら、全然違っていましたし。テレビに出るっていうことは大勢に見られることになるし、その人たちからたくさん評価されることになるからこそ、みなさんキチンとなさってるんです。

——となると、その舞台に頻繁にお声がかかるようになったLiSAさんは今後また新しいなにかと戦ったり、悩んだりすることになりそう?

LiSA:そうなんだと思います。どんな立場になっても、きっと一生余裕なんて生まれないし、ずっとなにかに悩み続けるんでしょうね。だからこそ「今日もいい日だっ」って言っていたいのかもしれない。

——で、シングルの初回生産限定盤と通常盤のカップリング2曲目の「KALEIDO」は、ヒップホップライクなビートに乗せて〈心配しないで ボクがまもるから〉〈ずっといたい キミと〉と優しく歌いかけるナンバーです。

LiSA:これは「ハウル」とは逆で、今の私から長く応援してくれている人たちや最近好きになってくれた人たちに向けてストレートに「ありがとう」って歌おうと思って作りました。

——……が、この曲の作詞はLiSAさんじゃない。田中秀典さんです。

LiSA:私は素直に「ありがとう」って言えないな、って思って(笑)。さっきの〈悲しい〉〈寂しい〉と直接歌うのに勇気がいった話と似てるんですけど、自分で感情をストレートに伝えようとすると、なんか伝わらない言葉しか出てこない気がしたんです。だから自分が思っているファンの人への気持ちや思いの丈を手紙のように書いて、ヒデさん(田中)に送りつけさせてもらいました。「代わりに書いてください」って(笑)。

——いつ頃、ファンに〈心配しないで ボクがまもるから〉って歌おうと思えるようになりました?

LiSA:ホントに最近です。ちょっと前までは「燃え尽きたならそれまでのこと、」と思っていたというか、「Catch the Moment」という曲(2017年リリース)では〈あと何回キミと笑えるの?〉って歌ってみたりしていますし。もしも誰からも見向きされなくなっても自分が傷つかないようにするための言い訳という意味でも、終わりを予感させるような歌を作りがちだったんですけど、ここでもまた心配性が顔を出しまして……。

——なにが心配になりました?

LiSA:「今、応援してくれている人たちが『LiSA、本当にいつかいなくなっちゃうの?』って思ってたらどうしよう」って(笑)。で、ちょうど『紅蓮華』をリリースした頃、自分の未来にちょっと確信が持てるようになったから「これからもちゃんとずっといるよ」って言っておきたかったんです。私の10年はホントに余裕のない10年というか、いっぱい失敗をしてきた10年だっただけに、それでもいつも味方でいてくれたみんなや、これからそんな私の新しい味方になってくれるかもしれない人たちの期待には応えたいですから。

——そして期間生産限定盤のカップリング2曲目の「Chill-Chill-Dal-Da」の歌詞なんですけど……。

LiSA:すごいですよね(笑)。

——〈生活は難しい〉という、誰もが気付いてはいたけど口にしたことはなかっただろうパンチラインから始まり、その後も〈なんかママはうるさいし〉〈勉強とかできない〉〈おいしいもの食べたい〉とまくしたてているし、なんだこの曲は? と(笑)。

LiSA:まず作曲の伊秩弘将さんのグッドメロディがあって、その曲に、江口さんとPablo a.k.a. WFT!?さんという、ロックを知り尽くしている人たちに存分に遊びまくったダンスアレンジを施してもらいまして。それを聴いたとき、なんとなく「あっ、この曲では、デビュー当時からお世話になってる田淵センパイ(田淵智也 / UNISON SQUARE GARDEN)に、ただただ言いたいことだけ言ってもらおう」っていうアイデアが浮かんだんです。そしてセンパイに「日頃の鬱憤を一気に晴らすような、それでいて楽しく歌える歌詞にしてください」ってお願いしたら、“勉強とかできな”くなってました(笑)。

——なるほど(笑)。あと伊秩さんとのお仕事は……。

LiSA:去年リリースしたベストアルバム(『LiSA BEST -Day-』)用に作った新曲「WiLL~無色透明~」ではじめてご一緒しました。

——ここまで名前を挙げてきた作家陣からもわかるとおり、LiSAさんって基本的に同世代から10歳年上くらいまでの比較的若いクリエイターと仕事をしてきていますよね。

LiSA:はい。

——対する伊秩さんは渡辺美里さんやSPEEDのプロデューサーでもあった方。大御所中の大御所です。

LiSA:だからベスト盤のときは「私が歌を歌い始めるきっかけを作ってくれたSPEEDのプロデューサーさんに曲を書いてもらいたい」っていう “記念”みたいな意味でご一緒させてもらったんです。でも伊秩さんってすごくフレッシュでピュアな姿勢で音楽を作り続けている方なんですよ。スタジオにいるだけで「あっ、この人本当に音楽が好きなんだな」っていうのが伝わってくるし、大御所ぶってもいなくて。私がなにかを提案したら「LiSAがそうしたいなら、そうしようか!」ってフットワーク軽く乗ってくれるし、「LiSAにはこんな曲も似合うと思うよ」ってデモをたくさん聴かせてくださったりもしますし。だから伊秩さんは、その比較的若いクリエイター陣の中に飛び込んで一緒にLiSAを作ってくださる方。大先輩なんだけど、こっち側の人なんです(笑)。

——最後に『紅白』出場後、2020年はどうしましょう?

LiSA:どうしましょう?(笑)

——LiSAさんを知る人の数がさらに増えるから、賞賛も批判も今まで以上に飛び交うことになる気がしますけど……。

LiSA:正直不安はないですね。以前だったらその状況に翻弄されて、いちいち傷ついていただろうけど、今は目の前に信じてくれている人たちが大勢いるし、『紅白』で私を知って信じてみようかなって思ってくれる人たちもきっといるはずですから。やっぱりその人たちを裏切らないようにしたいなって意識しかないです。

——ホントに状況に巻き込まれませんね。

LiSA:心配性だから浮き足立てないんです(笑)。

<取材・文/成松哲>

LiSA(リサ)
6月24日、岐阜県生まれのボーカリスト。2010年春、テレビアニメ『Angel Beats!』の劇中バンド「Girls Dead Monster」の2代目ボーカル・ユイ役の歌い手に抜擢され、同年5月にGirls Dead Monster名義のシングル「Thousand Enemies」をリリース。2011年4月にLiSA名義のミニアルバム『Letters to U』でソロデビュー後は「oath sign」や「crossing field」などのヒットを連発する。2014年1月の日本武道館公演以降は、横浜アリーナやさいたまスーパーアリーナ、幕張メッセ国際展示場、富士急ハイランド・コニファーフォレストなど、国内の大会場でライブ活動を展開するほか、「ROCK IN JAPAN FESTIVAL」「氣志團万博」などの国内大型音楽イベントに出演。海外ツアーも積極的に行っている。また2018年には『LiSA BEST -Day-』『LiSA BEST -Way-』というベストアルバム2タイトルを発表し、5月21日漬けのオリコン週間アルバムチャートで1位2位を独占。さらに2019年4月下旬に配信した楽曲「紅蓮華」はオリコン週間デジタルランキングで2週連続1位を獲得。“平成最後の1位”と”令和最初の1位”に輝いた。そして同年12月11日にはシングル「unlasting」を発表し、また同31日には『第70回NHK紅白歌合戦』に出場する。

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