本来もらえないはずの「持続化給付金」で暴利を得ている風俗店の手口とは?

日刊SPA! / 2020年8月29日 15時50分

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マッサージやリラクゼーションなどの看板で性的サービスを提供する“闇営業状態”の風俗店は持続化給付金を受け取ることができてしまう(写真は本文とは関係ありません)

 新型コロナの影響を受けた人たちを支援するため、中小企業には最大200万円、個人事業者やフリーランスには最大100万円を給付する「持続化給付金」。ところが、性風俗事業者はこの持続化給付金の対象外とされたことを受け、「法の下の平等を定めた憲法に反する」として、国に支払いを求める訴訟を起こすことがわかった。

◆貰えないはずの給付金を受給する風俗店

 新型コロナや持続化給付金の詐欺事情に詳しいフリーライターの奥窪優木氏は、「性風俗店で業務委託を受けて働く女性は給付対象となっていますが、風俗営業を行う店舗側は持続化給付金を受給することができない。性風俗事業者などからは、『職業差別だ』との声も上がっていました」と説明する。

 奥窪氏の最新刊『ルポ 新型コロナ詐欺 ~経済対策200兆円に巣食う正体~』では、新型コロナに関連した給付金や補助金を不正受給する連中を取材し、その巧妙な手口に迫っている。

 ところが、通常もらえないはずの持続化給付金で暴利を得ている風俗店もあるという。奥窪氏が明かす。

「風俗店として届出を出して営業している性風俗事業者は、持続化給付金を受け取れません。一方、風俗店としての届け出を出さず、マッサージやリラクゼーションなどの看板なのに、秘かに性的なサービスを提供しているところがあります。こうした無届けで“闇営業状態”の風俗店は持続化給付金を受け取ることができてしまうのです」(奥窪氏)

 いわゆる“エロマッサージ店”を豊島区で4店舗経営している中国人女性経営者は、それぞれの店舗をすべて違う法人にしていて、今回、4社分で計800万円の持続化給付金を申請したという。

『歌舞伎町案内人』などの著書で知られる客引き出身の作家で、歌舞伎町で飲食店も経営している作家の李小牧氏は、次のように指摘する。

「新型コロナで歓楽街の客足が激減するなか、ほかの業種同様の補償も受けられないとなると、感染源となってしまうリスクを冒してでも売上をつくろうと考える店が出てきても不思議ではありません。それまで真面目に営業していた店であっても、国から見捨てられたことで、経営者の遵法精神が損なわれる可能性もある。昨今、コロナ禍で風俗店やキャバクラでのぼったくりトラブルが増加しています。それは、経営者の遵法精神が損なわれている表れかもしれません」

<取材・文/SPA!編集部>

【奥窪優木】
1980年、愛媛県生まれ。上智大学経済学部卒。ニューヨーク市立大学中退後、中国に渡り、医療や知的財産権関連の社会問題を中心に現地取材を行う。2008年に帰国後は、週刊誌や月刊誌などに寄稿しながら、「国家の政策や国際的事象が末端の生活者やアングラ社会に与える影響」をテーマに地道な取材活動を行っている。2016年に他に先駆けて『週刊SPA!』誌上で問題提起した「外国人による公的医療保険の悪用問題」は国会でも議論の対象となり、健康保険法等の改正につながった。著書に『中国「 猛毒食品」に殺される』(扶桑社刊)など。最新刊『ルポ 新型コロナ詐欺 ~経済対策200兆円に巣食う正体~』(扶桑社刊)発売

―[新型コロナ詐欺]―

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