2020年はヒットドラマが豊作。演技が輝いていた俳優8人を業界人が本気で選定

日刊SPA! / 2020年12月26日 8時54分

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※画像は公式Instagramより

 コロナ禍の影響を受けて、撮影中止や放送延期を余儀なくされるなど、苦難も多かった2020年のドラマ業界。しかし、社会現象にもなった『半沢直樹』(TBS系)をはじめ、『恋はつづくよどこまでも』『MIU404』『私の家政夫ナギサさん』(TBS系)や『M 愛すべき人がいて』(テレビ朝日系)、『知らなくていいコト』『ハケンの品格』(日本テレビ系)をはじめ、数多くのヒット作に恵まれた1年となり、ドラマの底力を見せることに成功。

 ヒット作が増えた要因として、圧倒的な演技力や独特の存在感を発揮した役者たちの活躍があったことは間違いないだろう。そこでドラマ関係者たちに、今年のドラマで一際輝いていた俳優を挙げてもらった。

◆『半沢直樹』からは“顔芸”のあの人と…

 まずは、キー局のドラマ部で働き、現在はフリーのプロデューサーをするA氏に聞いてみた。

「今年のドラマといえば、やはり『半沢直樹』でしょう。その中でも今シリーズをより魅力的にしたのは伊佐山を演じた市川猿之助さんの顔芸。もちろん、堺雅人さんや香川照之さんは文句なしで必要不可欠な役者ですが、鋭い眼光を持つ猿之助さんが加わったことで顔芸合戦に深みが出ましたよね。

『半沢直樹』から、もう一人挙げておきたいのが国土交通大臣・白井亜希子を演じた江口のりこさん。憑依したような圧巻の演技と立ち振舞いはさすがの一言。「い・ま・じゃ・な・い」というセリフは、個人的には「おしまいDEATH!」以上に印象的なフレーズです」

◆令和のコメディエンヌに成長した小芝風花

 さらに、A氏は今年目覚ましい成長を遂げた俳優も挙げてくれた。

「『美食探偵 明智五郎』(日本テレビ系)や『妖怪シェアハウス』(テレビ朝日系)などのヒロインに抜擢されると、コメディエンヌとしての才能を存分に発揮した小芝風花さん。これまでは見た目の印象からか優等生役が多かったですが、とにかく喜怒哀楽の表現が達者で、どんなシーンでも彼女の色に変えてしまうパワーを感じてしまうほど。来年は恋愛モノでヒロイン役を張って、もうひと皮剥けてほしいなと思っています!」

◆「わたナギ」で国民的女優に上り詰めた多部未華子

 続いて、某キー局の女性若手プロデューサーB氏にも話を伺った。

「私の中でダントツ1位なのが『私の家政夫ナギサさん』(TBS系)の多部未華子さん。これまではエキセントリックな役どころも多かった彼女ですが、昨年の『これは経費で落ちません!』(NHK系)で見せた等身大なキャラクターがすごくフィットしていて、このドラマでも仕事は頑張っているけれど家ではズボラという“どこかにいそうな女性”を完璧に演じていましたね。『半沢直樹』で顔芸が話題になりましたが、多部さんの顔芸もスゴかったです。さりげない顔の機微やリアクションの多彩さに驚かされましたし、泣かされました。今、一番数字と話題性を取れる女優さんなのでは?」

◆ハナコ・岡部と味のある演技が忘れられない小藪一豊

 さらに、昨今のトレンドでもある芸人俳優の中で光っていた俳優たちを挙げた。

「最近は、お笑い芸人さんがドラマに出ることも多いですよね。今年だと人気コンビ・霜降り明星のせいやさんと粗品さん、もはやバイプレーヤー枠にいるずん・飯尾さんなどの演技も素晴らしかったですが、最高に輝いていたのはハナコ・岡部さん。朝ドラ『エール』(NHK)や『私の家政夫ナギサさん』で、主役の演技やストーリーラインを崩さないうえでちゃんと存在感のある演技をするウマさに脱帽しました。

 それから『テセウスの船』の小藪一豊さん。不気味な役を飄々と演じ抜いていて、数日忘れられないほどのハマり役でしたね」

◆脚本家も惚れ込んだ“恋つづ”の佐藤健

 脚本家の意見はどうか。アニメやネットドラマを手掛ける脚本家C氏は彼らの名前を挙げた。

「ミーハーと言われるかもですが『恋はつづくよどこまでも』(TBS系)で天堂を演じた佐藤健さん。ツンデレの王子様キャラはこれまでさまざまなイケメン俳優たちが挑んできた、ある意味で一番ハードルの高い役どころ。それでも佐藤さんはキャリアやイメージを崩してでも、徹底的に天堂になりきっており、プロ意識を感じました。上白石萌音さんが演じた七瀬と同じように、ずっとドキドキが止まりませんでした(笑)。

◆テレビ界で花開いた新世代バイプレーヤー・橋本じゅん

 もう一人外せない名優は、橋本じゅんさん。『MIU404』(TBS系)の陣馬役や『極主夫道』(日本テレビ系)の大城山役など、演技の引き出しの多さにひたすら関心してしまいました。舞台畑の名優さんがようやくテレビドラマでも花開いたなという印象。来年以降は脇役以上の役で起用されると思います。“カッコイイ”と“ダサい”を両立させることができる唯一無二の存在」

 以上に挙げたような名優たちの輝く演技があれば、どんな逆境にあってもテレビドラマはまだまだ魅力的なコンテンツであり続けるはず――。2021年も彼らの演技、そしてニュースターたちの躍進に期待しながらドラマをチェックしてみてはいかが?<取材・文/木田トウセイ>

【木田トウセイ】
テレビドラマとお笑い、野球をこよなく愛するアラサーライター。

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