YouTube2020年を総まとめ へずまりゅう“迷惑系YouTuber”から大物芸能人も

日刊SPA! / 2020年12月29日 8時54分

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「貴ちゃんねるず」より

コロナ禍で自宅で過ごす時間が増え、今年はYouTubeやライブ配信などの動画コンテンツに人気が集中。しかし、そのぶん動画市場は“有名人でも苦戦する”レッドオーシャンとなった。動画マーケティングの知見が深いワンメディアCEOの明石ガクト氏が今年目をつけたトピックとは? 1年の総まとめを語ってもらった。

◆小遣い稼ぎとしても機運が高まるYouTubeをどう使うか?

 メジャーからアングラまで話題を席巻した、今年の動画界隈。動画マーケティングの知見が深いワンメディアCEOの明石ガクト氏が目をつけたトピックとは?

「僕としては『〇〇の息子です』が気になりました。芸能人が事件や不祥事を起こした際に売名として“息子・娘”を名乗る人たちのことなんですけど、久々に新たなインターネット・ミームが生まれたと思う。それがさらに悪い形で発展したのが、へずまりゅうを筆頭にした“迷惑系YouTuber”。

 以前は事件が起きたらすぐに有象無象の『まとめサイト』が広告収益目当てで取り上げていましたが、Google検索の仕様変更もあってか、新しい小遣い稼ぎの場が動画配信プラットフォームに移りつつあるのです」

 一方で、“ポジティブな売名”も目立っていたという。

「『テラスハウス』に出演していた退職代行会社社長のビンスイ(新野俊幸氏)が、石原さとみさんの結婚報道後すぐに『石原さとみさんとの結婚について』というにおわせタイトルでバズらせていたのは感心しました。一般人からリアリティショーで名前を周知させて、SNSを駆使してブーストをかけるやり方は、今後もバチェロレッテの参加者などがマネするのでは」

◆大物芸能人のチャンネル開設ラッシュで参入ハードルが上昇

 今年を振り返る上で外せないのは、大物芸能人のチャンネル開設ラッシュだ。

「石橋貴明さんの参入は夢のある話でしたね。それだけでもすごいのに、ブレーンに『みなおか』と同じくマッコイ斎藤氏を起用して、テレビと遜色ない企画をやっている。YouTuberとして勝つには『企画』か『人(知名度)』しかないと思っているんですが、石橋さんは2つとも兼ね備えている。同様に女優の川口春奈さんの企画も、ネットで好かれる文脈を完全に理解したもの。一般人の参入ハードルがさらに高くなりましたね」

 YouTube以外に、『17LIVE』『ふわっち』などの配信サービスの隆盛も見逃せない。

「一日で数百万稼ぐ人がいるように、“生”のコンテンツに世の中が傾いていることがわかります。『Nizi Project』のようなオーディション型リアリティショーが人気なのもそうで、結果だけぽんと置かれても誰も共感しなくなりました。今後、YouTubeもライブサービスにもっと力を入れていくんじゃないかな。ただ、生配信は生かす能力が違って、スナックのママのような圧倒的なコミュニケーション力が必要です」

 SPA!世代にはますます縁遠くなっていきそうだが……。

「僕はむしろチャンスがあると思っている。家電の知識とか趣味の話とか、一番熱く喋ることができるテーマでのライブ配信ならば見ているほうも楽しいのでは」

 おじさんライバーはまだ参入の余地ありだ。

★明石氏おすすめチャンネル「考えすぎちゃう人」
政治会見や鬼滅の刃の動画にアフレコを入れる。「ワンメディアで話題沸騰。とにかく見てくれ! 考えるな! 感じろ!」

◆2020年のYouTube事件簿<前半戦>

<1月>
▼テレビ局が公式YouTubeに注力
番組オフショットなど、YouTubeならではのプラスアルファの価値を提供。また、テレビ朝日は、弘中綾香など自社の人気アナを起用したオリジナルコンテンツを制作。

▼女優・川口春奈がチャンネルを開設
31日に自身の公式チャンネル「はーちゃんねる」を開設し、初回から「実家に帰る」生配信を実施。その他、メイク術、車を運転する動画を公開するなど、飾らない“素の姿”が見られると人気を集めた。約4か月で登録者100万人を突破。

<2月>
▼江頭2:50がチャンネルを開設
9日目にして早くも登録者数が100万人を突破するほどの人気ぶり。コストコ爆買いや小顔矯正に挑戦。

<4月>
▼「〇〇の息子です」動画が問題に
新型コロナウイルスによる肺炎のため亡くなった岡江久美子の訃報が流れた後、「息子」と名乗る動画がYouTubeに数多く投稿される。その後、芸能人の事件や不祥事の際にも投稿が続く。

▼TKO木下、YouTuberデビューするものの振るわず
後輩への暴行問題により事務所を退社したTKO木下がYouTubeをスタート。最初の動画では3分間にわたり、騒動について陳謝、所属事務所からの独立、お笑いへの渇望、相方への思いを述べた。だが高評価6000に対し低評価は30万超という結果に。

<6月>
▼石橋貴明がチャンネルを開設
3日間で登録者100万人を突破。『みなさんのおかげでした』ディレクターのマッコイ斎藤氏をブレーンに据え、テレビに引けをとらないオリジナル企画の数々を打ち出している。

◆2020年のYouTube事件簿<後半戦>

<7月>
▼「迷惑系YouTuber」が後を絶たず
その名の通り迷惑行為を繰り返すYouTuber。代表的な存在に愛知県内のスーパーで会計前の魚の切り身のパックを開けて食べる様子をアップしたへずまりゅう(後に窃盗容疑で逮捕)が挙げられる。

<8月>
▼ファミリー系YouTuber・なーちゃんの息子が引退
昨年は一大トレンドであったキッズ向け・ファミリー系の動画を投稿していたYouTuber。息子の成長とともに、負担が大きくなるとして8歳で動画出演を卒業。現在はキッズ向けアニメチャンネルとしてリニューアル。

<10月>
▼すしらーめん・りくが活動休止
登録者数国内12位の527万人を擁し、大規模な工作や実験で海外からの人気も高いチャンネルだったが、「修行」のため活動休止を宣言した。

<11月>
▼宮迫博之と中田敦彦がYouTubeで新番組
番組名は「WinWinWiiin(ウィンウィンウィーン)」。ゲストのキャスティングや美術セットの発注まですべて自分たちで行い、ゴールデンタイムのテレビ番組と変わらないレベルのクオリティで作るというもの。

【ワンメディアCEO・明石ガクト氏】
’82年、静岡県生まれ。前澤友作氏のYouTubeチャンネルなどを担当。著書に『動画の世紀 The STORY MAKERS』(NewsPicks Book)など。

<取材・文/週刊SPA!編集部>

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