ブラックカード所持者なのに食事はいつもチェーン居酒屋…「自称金持ち」の正体

日刊SPA! / 2020年12月29日 15時54分

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 マッチングアプリと聞けば「出会い系サイト」との違いがよくわからず、筆者のようなオッサン(アラフォー)には、いかにも不純なモノのように感じられてしまう。だが、どうやらその考えが古い……らしい。リアルの世界では知り合う可能性の少なかった、趣味や価値観の合う男女がマッチングアプリを介して出会う、と言われれば、確かに価値ある「新しいサービス」だと思えてくる。

 とはいえ「新しいサービス」とはハサミのようなもの。ルールを守って正しく利用している人たちはいいが、中にはそうでない人もいる。いま目立つのは「自称金持ち」の男たちだという。

◆マッチングアプリの「自称金持ち」に注意

 幼少期に借金持ちの父と死別。母と姉と弟、残された三人でかなり厳しい経済状況下で生活してきたという東京都内の看護師・中島妙子さん(仮名・30代)の経験談。

「育った環境からか、お金には執着がありました(笑)。マッチングアプリで出会ったのは都内在住の会社役員・洋平(仮名・40代・バツイチ)。会ってみると財布にはゴールドカードやブラックカードがズラリ。相当なお金持ちだと思ったんですが、食事はいつもチェーン店の居酒屋。本当のお金持ちはこんなところで散在しない、とも言っていて妙に説得力を感じたんですが……」(中島さん、以下同)

 ところが、である。その日も二人で食事をしていたが、お酒を飲んだところで気分も高まり、吸い込まれるようにホテルに入った。中島さんがホテル代を支払い、入室したが、そこでも盛り上がり、退室したのは翌日の夜。すでに1万円近い「延長料金」が発生しており、中島さんはフロントで自分の財布が空であることに気がついた。

「酔っ払っていたし把握していなくって……。後から返すから立て替えてって彼に頼んだんですが、現金がないと。じゃあカードでお願いというと、それも拒むんです。帰れないからお願いというんですが、絶対に嫌だと言い張って、なんかおかしいなと」

◆怒るよりも哀れで…

 後日、中島さんがこっそり洋平さんの財布を覗くと、ゴールドカードやブラックカードが確かに刺さっていたものの、すべて名前が違っていたのである。そこで、問い詰めてみると……。

「知人が使わなくなった期限切れのカードを集めていたんです。本人は数年前に破産していて、まだカードも作れない身分。こうすれば見栄が張れたしモテると思った、と。怒るよりも哀れで……」

◆外車好きの男の正体は…

 大阪府在住の派遣社員・箱島理香さん(仮名・20代)も、マッチングアプリを使って「自称金持ち」と知り合い、打ちひしがれたという一人。

「車好きの独身男性・翔(仮名・30代・会社員)とは、マッチングアプリで知り合い、すぐに会いました。愛車は私が好きな外車。プロフィール写真にも外車が写っていて。ぜひ横に乗ってみたいと思いまして……」(箱島さん、以下同)

 しかし、最初のデートの時、翔は電車を使って待ち合わせ場所まで来た。

「外車だからすぐに壊れる、車はディーラーに預けてある。ディーラーに次に買う車を見に行こう、そう言われて初デートは外車ディーラーへ。入店するや否や、店員は翔の名前を呼んで迎え入れました。カタログをみながら、コーヒーやジュースも飲み放題。サンドイッチまで出てきて、世界が違うなと思ったんです」(箱島さん、以下同)

 箱島さんは「修理中の翔の車も見てみたい」と何度か言ってはみたものの、なぜかスルーされた。そのままその日のデートは終了、帰宅したのだが、ディーラーの化粧室にメイク用品を忘れてきてしまったことに気がつく。

 翔の手を煩わせたくないと思った箱島さんは、自らディーラーに電話。なにげなく翔について「彼は常連なんですか?」などと聞いてみると、驚きの事実が浮かび上がってきた。

◆ウソや大袈裟が潜む

「翔は常連ではなかったんです。事前に二度下見して、資産家の妻と今度くるから、などと従業員に説明していたと言うんです。もちろん修理中の車、と言うのもウソ。従業員に“奥様”とか言われて気分も悪くて!」

 翔に真相を確認してみると、その日から着信拒否。ディーラーに忘れたメイク用品はン万円もする品だったが、恥ずかしさから今も取りに行けないでいるという。

 さて、この「翔」なる男性であるが、箱島さんから聞いた断片情報を辿っていくと、大阪市内で自営業を営む、実在する男性に行き当たった。本名は「翔」ではなく、昭和の男らしい無骨な名前で、年齢も40歳に近い。電話してみると本人が出た。面倒くさそうにしながら、ぶっきらぼうに言い放った。

「犯罪じゃないし、私は実際女性にモテるんだから。その女性(箱島さん)だって、私に会いたいって来たんでしょ。夢見てるんですから、女性は。ちょっと演出しただけです」(自称・翔)

 マッチングアプリは、リアルでは知り合えないような良い人と知り合うことができる反面、リアルでは考えられないようなウソ、大袈裟も多く潜んでいる。「自称金持ち」男が存在する裏には、女性は「お金持ちが好き」という現実が確かにあることも裏付けている。もちろん、被害者が男性の場合もあるだろう。くれぐれもご注意を……。<取材・文/森原ドンタコス>

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