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“期待の新入社員”の呆れた退職理由。職場の評価が“ひどい新人”に変わるまで

日刊SPA! / 2024年4月9日 8時53分

 ただ、介護業界は同じ業界への転職率も高く、ネットワーク(おばちゃん職員たちの噂話)があるといい、「〇〇の施設でトラブルが……」といった話は今のところ聞いていないそうだ。

 高橋さんは「あくまで、私たち同僚の見解ですが」と前置きし、「同性介護と知らされてから、あからさまに仕事へのモチベーションが違って見えたので、私たちはそう考えています」と締めくくった。

◆評判高く好印象だった“ひどい新人”

 自動車関連のソフトウェア開発を行う会社に勤める加藤道夫さん(仮名・30代)は、飛びぬけて対応に困った新人Bについて教えてくれた。

「社員は理系出身のエンジニアがほとんどでした。100人程度の会社で、アットホームな社風でした。毎年、新人は4~5人入ってきますが、ある年、飛びぬけて“ひどい”男性新入社員がいたんです」

 Bは、入社当初は評判が高く好印象だったそうだが、日が経つにつれて、次第に変な噂が流れ始めたという。打ち合わせで上司や先輩に構わず楯を突いたり、反抗したりするだけではなく、机をバンバンと叩いては、「そんなもんできるわけねーだろ」といった暴言を吐いていたというのだ。

「社長に対してかなり上から目線で質問することがあり、周囲がハラハラするような言動が目立ちました。空気が読めない人間だったようですね」

◆言動はエスカレート。徐々に浮いた存在に

 その言動はさらにエスカレート。朝の4時に出社して無人警備システムの警報を鳴らすこともあったとか……。Bは身勝手な行動を繰り返すうちに、会社のなかでも居場所がなくなり、ついには同期からも見放され浮いた存在になっていったという。

 そんなBが先輩になった頃、次年度の新人内定も決まり懇親会が催された。一次会を終えて、各々二次会に流れていくなかで、Bはひとり先輩風を吹かせて内定者全員を二次会に連れて行った。

「私は参加しなかったので、その場がどんな状況だったかはわかりません。ただ、Bが辞表を出したのは、それから少し経ってからのことでした」

◆退職理由も規格外「医者になるから辞める」

 退職理由は“医学部に入り直して医者を目指すから”だった。

「おそらく医者になるというのは、彼のやりたいことではなく、会社を辞めても恥ずかしくない大義名分がほしかっただけなのは明白でした。上司や先輩に楯突いていたのも、無意味なプライドの高さからくる自分の非を認められない一面の表れだったのだと思います」

 退職した本当の理由は定かではないが、「会社で孤立していたので、精神的にも辛かったんだと思います」と加藤さんは想像した。

「彼が医者になれていればいいのですが……」

<取材・文/chimi86>

【chimi86】
2016年よりライター活動を開始。出版社にて書籍コーディネーターなども経験。趣味は読書、ミュージカル、舞台鑑賞、スポーツ観戦、カフェ。

―[すぐに辞めた新入社員]―

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