人気セクシー女優が訴えるAV新法のリアルな窮状「女優の生活、人生を左右していることを考えて」
日刊SPA! / 2024年4月10日 15時53分
さらに坂井崇俊氏はエンタメの立場から、これまで日本では漫画・アニメ・ゲームなどの娯楽も厳しく規制を受けてきた歴史を紹介。「誰も傷つけない表現はない」としながら、AVにおける表現の自由についても主張をした。
◆現役セクシー女優「尊厳が害されていると感じている」
守如子氏は「女性の中にもAVを見ている人はいる」と語った。
フェミニズムの立場から、男性によって性から遠ざけられてきた女性たちにも性に関する情報や、性表現は重要であると主張。その上で、「AV新法は女性を救済する視点ばかりで当事者が置き去りになっている」と、改正に賛同すると同時に、「撮影・公表についての熟慮期間の設定ではなく、どのような出演者も不利にならないシステムの構築が必要なのでは?」と考えを提示した。
そして現役セクシー女優である星乃莉子さんも、AV新法への疑問を吐露。「何も知らない人たちから活動を制限されたり、真剣に取り組んでいる人たちを被害者と決めつけられたりすることで、尊厳が害されていると感じている」と真剣な眼差しで語った。
さらに「特に今は企画単体の女優さんたちの生活、ひいては人生が左右されている。そのことをもっと考えて欲しい」と、共に業界で働く女性たちの気持ちを代弁して現状を訴えていた。
◆変わっていくのは悪いことではないが…
シンポジウムの最後に、二村ヒトシ氏は語った。
「エッチなものはこれまで愛されながらも嫌われてきた。世間から問われて変わっていくことは、決して悪いことではない。しかし、だからこそ安全でありながらも、楽しませることができるエロの表現を失くしてはいけないと思う」と、AV新法改正に向けての強い決意を改めてうかがえるひと言だった。
シンポジウムが幕を閉じた後、記者が星乃莉子さんに声を掛けたところ、快く撮影に応じてくれた。AV新法に対しての率直な印象について、星乃さんは「私の表現の自由が奪われることになる法律だと思います」とキッパリと断言。さらに「自分の望まない仕事に就く悲しい女の子が増えないよう、声が届くことを願っています」とも語っていた。
AV産業の適正化を考える会では、引き続きオンラインで改正に賛同する署名を募っていく。最終的には10万筆を目標としているという。
<取材・文・撮影/もちづき千代子>
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