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“感染者の約3割が48時間以内に死亡”ひそかに急増する恐怖の感染症。「風邪だと思ったら…」生死の境をさまよった女性が告白

日刊SPA! / 2024年4月12日 15時53分

「風邪だと思って一日様子を見ていたら、容体が急変して命の危機に直面しました」

そう語るのは5年前に“人食いバクテリア”で生死の境をさまよった佐藤恵さん(仮名・40代)。なんでも初期症状は風邪と診断されたのだとか。

「朝は何も症状はなく、昼すぎから熱が発症。インフルエンザだと思い医者の診察を受けたら結果は風邪ということで様子見でした。でも深夜には体温が39.6℃まで上昇。下痢もひどくなりトイレに行くのもやっと。翌朝、トイレの中で意識がなくなって……」

その後は家族に救急車を呼んでもらい病院へ。しかし、そこでも人食いバクテリアだと気づかれなかったようだ。

「最初は病室のベッドで寝かされて意識が朦朧としながら悶えていました。一人でトイレにも行けず、限界なので点滴を受けた。でも翌朝に朝食を食べた際に嘔吐し、容体が悪化。そこで人食いバクテリアだと診断されました」

◆病名が発覚したのは1日以上あと。ICUに運ばれ…

病名が発覚したのは、なんと1日以上が経過した後。佐藤さんはそのまま危篤状態に陥り、すぐICUに運ばれた。

「ICUではほぼ意識もなく寝たきり。多臓器不全や敗血症性ショックも発症したらしく、抗生剤の投与に加え、透析や人工呼吸などの処置を受けました。悪いときで血圧が下は30台に下がり、10日間も生死の境をさまよいました」

◆「下痢が始まるだけであの時の恐怖が…」

治療により死線を乗り越えた後は一般病棟に移り3週間ほど安静にし、退院。仕事は1か月後に復帰。後遺症は?

「2年間は体力的なリハビリ期間でしたが、今は身体的な後遺症はありません。でも、パニック障害がまだ残っていて、下痢が始まるだけであの時の恐怖が蘇ってしまって……」

◆初期症状を見逃さないことが重要

そんな佐藤さんが伝えたいのは、初期症状を見逃さないことの重要性だ。

「手足の傷から菌が入ることが多いそうですが、私はけがも打撲の症状もなくて。風邪だと思って我慢せずに、何かおかしいと感じたら、すぐに救急車を呼んでください」

一見すると風邪のような初期症状が、いかに重大な疾患を示唆しているかを、改めて認識させてくれるものだ。

◆痛みがない「梅毒」に早く気づくコツは?

また、同様に近年増えているのが梅毒患者だ。新型コロナの影響で一時は減少したものの、’11年以降は患者報告数が増え続けている。

「私の勤務先が新宿・歌舞伎町に近いということもあり、ここ数年は非常に多くの患者さんが訪れます。特に若い女性です。患者さんが妊娠中で胎児まで感染しているケースもあり、社会問題として由々しき状況だと考えています」(菊池氏)

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