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高級腕時計の人気を利用した“第二のトケマッチ詐欺”の可能性、腕時計投資家が警鐘

日刊SPA! / 2024年4月21日 15時52分

 それどころか、自分の所有物を他人に貸し出すというのは、モノの程度が悪くなる可能性を秘めているわけで、私はクルマも腕時計も他人に貸すのは絶対に嫌です。

 腕時計投資家を名乗っていると、「モノを大切にしなさそう」などと勝手に思う人がいるようですが、投資的観点で考えれば考えるほど、買ったモノは大切にしようと努力します。

◆レンタルサービスは成り立つか?

 高級腕時計のレンタルサービスは、2010年代ごろから出てきたといえますが、海外のサービスが「えらく儲かっている」という噂を2015年ごろから聞くようになりました。実は私、2009年に高級腕時計のレンタルサービスを思いついていたのですが、全くやる気がなかったため、ドリームゲートでアドバイザーをしているという知人にタダでアイデアをあげてしまったほど。

 とはいえ、海外のサービスが儲かっているという話を聞いた際は、「儲かるならやっておけばよかった(笑)」とも思いました。

 どうやら、腕時計レンタルサービスは、レンタルする権利を手に入れる「会員費」で儲かっている模様。確かに、高級腕時計のレンタルサービスならば、月額1万円といわれても、それが相場という感覚があります。

 つまり、使うかどうかは別として、「高級腕時計のレンタルサービスに1万円払っても良い」という需要があるらしく、サービス自体はそこまで悪いものではないと思います。

 しかし、腕時計レンタルサービスの多くは、一般ユーザーから腕時計を集めるというのではなく、自社でレンタル用の在庫を抱えるというのが常。私が、2009年に腕時計レンタルサービスを思いついた際も、「今の相場が安いから、いっぱい買っておきたい」という発想が先にありました。

 ですから、トケマッチの「ユーザーから腕時計を集める」ということに私としては若干の違和感があったのですが、そこまで興味を持たず、ビジネス的にはありなのだろうぐらいに思っていたわけです。

 しかし、実際の目的は、ユーザーから腕時計を集めて、それを任意のタイミングで勝手に売りさばき、海外に逃亡するということだったわけで、単に「腕時計を集める」というために、シェアサービスの展開というハリボテを利用したことに過ぎないようです。

◆横領を目的とした“第二のトケマッチ”の可能性

 さて、近頃は、時計店に白昼堂々強盗が押し入るなど、以前では考えられないような窃盗事件が起きています。今回のトケマッチ事件も、ユーザーから横領する目的で腕時計を集めたようですが、そういったことは今後も起こり得るといえます。

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