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バリバリの関西弁が直らない新入社員が“なまり”を克服した秘策

日刊SPA! / 2024年4月23日 15時51分

 山下さんは、その日から標準語を話す女性と付き合うことばかり考えながら、日々を過ごすようになりました。何事もロジカルに考えるタイプの山下さんは、アプローチの仕方や、女性心理などについて勉強をし始めます。

◆目の前に女神現る

 そんなある日、山下さんは店長から「午後一番に、細田さんと一緒にサンプル商品を運んでもらえるかな?」と頼まれます。場所は車で30分程度のオフィス街で、先輩の細田さん(仮名・29歳)という女性社員が企画して受注した企業向けのオリジナルアパレル案件でした。

「細田先輩は、僕の店舗で一番美人な女性で通っているんです。その先輩と2人で、しかも車という密室で……。正直僕は直感しました『この人と付き合う』と。でも、その直感がすぐに現実のものになったんです。

 帰りの車の中で『仕事中に申し訳ございません。でも言わせてください。細田先輩のことが前から好きでした。お付き合いしたいです!』と、帰りに立ち寄ったスタバの駐車場で告白したんです。そしたら、なんと『え、私でいいの? 6つも年上よ。それに、山下さん結構女子の間で人気よ』と返されたので、『細田さんが理想の女性なんです』ともう一度伝えました。すると、細田さんは笑顔で『よろしくお願いします』と言ってくれました」

 実は、以前から細田さんも山下さんのことは好意的に見ていて、嘘のような急展開に見えますが、ごく自然に2人の交際はスタートしたといいます。

◆目的達成、しかし…

 職場には内緒で、2人は時間とともに親密になり、お互い1人住まいのアパートを行き来するようになります。

「なんか毎日が夢のようです。あんな美人な女性と恋愛関係になれたことと、なによりも僕の関西弁なまりが矯正されていったんです。職場の同僚も『山下さんどうしたの? なんか最近関西弁でないじゃん』と、言われるまでになりました」

 ところがーー。最初のころは、週末をどちらかのアパートで過ごすことが多かった山下さんと細田さん。最近では山下さんのアパートでほぼ同棲のような状況になっているのだとか。

「細田さんと付き合いだしてわかったのですが、僕には同棲が向いてないようです。なんか窮屈で、自分の時間が持てなくて……。職場ではほぼ標準語が口から出るようになったのですが、最近は、細田さんの束縛にストレスを感じるようになりました」

 どうか細田さんを傷つけないよう、山下さんにはがんばってもらいたいですね。

<TEXT/ベルクちゃん>

【ベルクちゃん】
愛犬ベルクちゃんと暮らすアラサー派遣社員兼業ライターです。趣味は絵を描くことと、愛犬と行く温泉旅行。将来の夢はペットホテル経営

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