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ラブホに救急車、野次馬たちで現場は混乱。ラブホ清掃員が見た“地獄絵図”

日刊SPA! / 2024年4月23日 15時54分

「ラブホ街に駆けつけた救急車やパトカーを見つけると、他人の修羅場見たさに人が集まってきます。不思議と野次馬は近所の人たちばかりで、純粋にホテルを利用しようとしている人たちは決して立ち止まりません」

 通報の内容は大ごとではないという。ただ、ラブホから担架で運ばれること自体、本人としてはかなりの地獄だろう……。

 前田さんは救急車を呼ぶ側だった。当然、住所や建物名を次々と聞かれる。

“●●町のホテルで、△△という名前の……”

「ラブホは変わった名前が多いですからね。目印になるようなものを聞かれても、“目立つ建物です”と答えるしかありません」

 ラブホは目立つ建物が多いが、似た建物が密集しており、ホテル名を口に出すのが恥ずかしい場合もあったという。

「電話のやり取りは録音されちゃいますし……。しかも、サイレンが聞こえたら事務所から飛び出して、救急隊員に手を振るんですよ。自分が野次馬を呼ぶことにもつながるんです。そのときは真剣なのですが、無事に搬送したあとが、まさに“地獄絵図”です」

◆“腹上死”のイメージは間違い

 前田さんが救急車要請する事態に遭遇したのは、風呂で転んで頭を打って裂傷した、ベッドから落ちた、階段を使って転落したなどだったそうだが、野次馬たちの見方は違う。

「それが厄介だった」と前田さんは振り返る。

“このホテルで腹上死があったらしいよ”
“私は不倫現場に乗り込んで来た奥さんが相手を……って聞いたけど”

「救急車の話が誇張されていくんです。心のなかでは“あれはお風呂での転倒なのに……”と思うのですが、訂正する勇気はありません。腹上死なんて、私の周りではここ2~30年聞いたことがありません。なぜか、救急車=腹上死になってしまうんです」

 野次馬たちの井戸端会議が営業妨害につながっていたと、前田さんは不甲斐なさをあらわにした。

<取材・文/資産もとお>

―[ラブホの珍ハプニング]―

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