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「1人1万円」の入場料は高すぎる…テーマパークに行けない“庶民の受け皿”が好調である納得の理由

日刊SPA! / 2024年4月25日 8時53分

◆優先的に乗れるチケットが「2万5900円」

 レジャー施設が値上げを行う目的は主に2つあります。1つは混雑の緩和。もう1つは人件費や光熱費など施設運営費の高騰です。

 東京ディズニーリゾートに限っていうと、混雑の緩和はされていません。2023年4-12月のオリエンタルランドの売上高は4662億円。2019年4-12月は3902億円でした。コロナ前と比較して700億円以上増加しています。

 上期の売上高は過去最高となりました。

 ポイントは値上げを行ったのに客数が増加していること。オリエンタルランドは価格のハードルを下げて国民的なテーマパークを目指すのではなく、多少値段が上がってもこの場所を訪れたいという熱烈なファン向けの施設へと変貌を遂げたのです。

 2024年6月には新アトラクション「ファンタジースプリングス」がオープンします。オリエンタルランドはこのアトラクションに優先的に入園できるチケットを販売すると発表しています。価格は最高で2万5900円となる見込みです。

 ディズニーの特別なファンでもなく、庶民的な感覚であれば、間違いなく高いと感じるでしょう。

◆一方で売上を伸ばし続けるラウンドワン

 二極化するレジャー市場において、庶民の受け皿となっている施設があります。ボウリング場などを運営するラウンドワンです。

 2023年4-12月の売上高は、前年同期間比11.8%増の1133億円でした。店舗数は153。1店舗当たりが同期間で稼ぐ金額は、単純計算で7億4000万円です。

 2019年4-12月の売上高は770億円でした。店舗数は142。同じく店舗売上を算出すると5億4000万円ほどです。コロナ禍を経て、ラウンドワンは1.4倍も収益性を高めることに成功しているのです。

 特に好調なのが「ギガクレーンゲームスタジアム」。300~600台ものクレーンゲームが並ぶアミューズメント施設です。

◆ゲームセンターのクレーンゲームが大盛況

 イオンのグループ会社で、ショッピングモール内のゲームセンターを運営するイオンファンタジーも、景品の獲得を目的としたプライズゲームが好業績をけん引しています。

 同社は2020年から戦略的に小型店を出店。2024年2月期の売上高は644億円となり、コロナ前の2020年2月期を上回りました。特に子供向けのプレイズゲームの稼動が高まっていて、構成比率はコロナ前の29.4%から37.9%まで拡大しました。

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