長距離G1天皇賞(春)、香港のクイーンエリザベス2世カップ…。4つのG1の注目馬を解説
日刊SPA! / 2024年4月27日 8時20分
◆絶対王者が君臨する香港マイル路線/チャンピオンズマイル
現在の香港マイル路線には絶対的な王者が君臨しています。それはゴールデンシックスティ。なんと30戦26勝で内G110勝というとんでもない成績を残しており、昨年の香港マイルではマイルCS1着ナミュールと2着ソウルラッシュを相手にせず完勝。まさに香港の絶対王者です。
今回のチャンピオンズマイルにも参戦しており、逆らうのは厳しいと見ています。また、その他の香港勢も強力で、昨年の香港マイルで2着に好走したヴォイッジバブルや香港のGⅠで好走歴のあるビューティーエターナル、ビューティージョイ、ギャラクシーパッチなど実力馬が参戦しています。
日本馬でチャンスがあるならエルトンバローズになりそうです。シャティン競馬場は3コーナーが下り坂で直線が平坦というコース形態。これは京都競馬場と非常に似たレイアウトとなっています。実際に昨年のマイルCS1~2着馬が香港マイルでも3~4着。マイルCSで4着と善戦しているエルトンバローズなら十分期待できます。
◆ここは2強の構図か!?/クイーンエリザベス2世C
当レースで2022、2023年と連覇を果たしているロマンチックウォリアー。同馬は香港カップも連覇したほか、オーストラリアのコックスプレートも制するなど香港を代表する中距離路線の最強馬です。2024年初戦の香港ゴールドカップも勝利しており、3連覇へ向けて死角はありません。
ただし、われらが日本馬も負けていません。昨年の天皇賞(秋)でイクイノックス、ジャスティスパレスに次ぐ3着に好走したプログノーシスが、2024年初戦の金鯱賞でもドゥレッツァ相手に5馬身差と圧勝しており、6歳になって本格化。シャティン競馬場は日本より芝が重く、その点で強い競馬を見せた札幌記念の内容も評価できます。ロマンチックウォリアーとは2戦2敗ですが、昨年の香港カップは不利もありましたし逆転は十分可能でしょう。
能力、適性的にも2強の構図となりそうです。3着争いは香港ダービーを制したマッシヴソヴリンや昨年の当レース3着ドバイオナー、香港カップ3着ヒシイグアスなどが有力になりそうです。
◆今回こそ日本馬の今年の最初の海外G1制覇を!
前回のドバイミーティングではフォーエバーヤングが勝利しましたが、馬券発売レースでは2着が最高と我々にとってはあと一歩届かないレースが続きました。もちろん当然のように海外G1で好走すること自体が素晴らしいことですし、ひと昔前だとドバイワールドカップで2着は快挙と言っていい結果。
それだけ日本馬のレベルが上がっていることは喜ばしいですが、人間とは贅沢なものでこうなるとやはり勝利が欲しいもの。今回こそ日本馬の今年最初の海外G1制覇に期待します。
文/安井涼太
【安井涼太】
各種メディアで活躍中の競馬予想家。新刊『安井式上がりXハロン攻略法(秀和システム)』が11月15日に発売された。『競走馬の適性を5つに分けて激走を見抜く! 脚質ギアファイブ(ガイドワークス)』『超穴馬の激走を見抜く! 追走力必勝法(秀和システム)』、『安井式ラップキャラ(ベストセラーズ)』など多数の書籍を執筆。
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