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「くら寿司銀座店」“露骨すぎる日本要素”から読み取れる、「日本人を相手にしていない」という狙い

日刊SPA! / 2024年5月4日 8時53分

こうした意味では、テーマパーク的な演出がその場所を「外国人観光客向け」に特化させる“ゾーニング的な役割”も果たしているといえるのだ。

◆日本に広がる“テーマパーク的開発”

今回の銀座くら寿司は、例のごとく「日本人を相手にしていない」的な論調にさらされる可能性もある。一方で、「グローバル旗艦店」と位置付けていることからもわかる通り、恐らくくら寿司自体はこの店舗を日本人向けには作っていない。むしろ、外国人観光客の需要に応えるために作っている。もちろん、日本人の客もいるにはいるだろうし、今後も多いと思うが、明らかに狙いを定めているのは外国人観光客だ。

こうして考えてみると、テーマパークとは、むしろ“ある客層”だけを呼び込みたい時に使う「選択と集中」のためのツールなのではないかと思わされる。外国人観光客にとっては、せっかく日本に来たのなら、日本的ななにかを体感したい。そして、それを体感させるためのツールとして“テーマパーク的開発”が使われる。

しかも、回転寿司チェーンにであるくら寿司までもがこうした開発を行っていることをみるにつけ、テーマパーク的開発が日本に広がっていることは、疑いようのない事実なのだといえるのだ。

<TEXT/谷頭和希>

【谷頭和希】
ライター・作家。チェーンストアやテーマパークをテーマにした原稿を数多く執筆。一見平板に見える現代の都市空間について、独自の切り口で語る。「東洋経済オンライン」などで執筆中、文芸誌などにも多く寄稿をおこなう。著書に『ドンキにはなぜペンギンがいるのか』(集英社)『ブックオフから考える』(青弓社)

―[テーマパークのB面]―

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