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大事に育てた若者が都会に”さらわれて”いく…。田舎の親が言いたくても言えないホンネ/猫山課長

日刊SPA! / 2024年5月10日 15時51分

手塩にかけた人材は、年頃になるとさっさと都会が攫っていってしまう。地元に残るのは、比較的コストをかけなかった、都会が欲しがらない人材だけなのだとしたら、田舎が「創生」するなど夢のまた夢だ。

◆低収入でなんとか教育を受けさせた子が攫われていく

これらは、何も私が住む僻地の田舎の話だけではない。「住民基本台帳人口移動報告」によると、2022年の調査において19〜30歳が転入超過となっている都道府県はわずか7都府県(東京、神奈川、大阪、埼玉、千葉、福岡、愛知)で、それ以外は全て転出超過となっている。なかでも東京都が圧倒的に1位(7万5651人)であり、2位の神奈川県(1万5108人)に大差をつけている。

大都市圏でない限り、土地が育んだ有能な人材は攫われていくことになる。わかりやすい田舎だけではなく、中途半端な地方都市でも状況は同じなのだ。

大都市は人攫いだ。特に東京はその”親玉”と言っていい。

田舎の民が、低い所得でなんとか教育を詰め込み、地域の支援も受けたうえで、やっと有能な人物に仕上がってきたと思ったら、あっさりと東京に攫われていく。

もちろん、攫われていくという表現は間違っている。子ども、そして親もそれを望んでいる場合がほとんどなのだから。

しかし、東京のもはや暴力的と言える転入超過数をみると、つい「人攫い!」と叫びたくもなる。

「その代わり東京都は交付金をもらってないだろうが!」

都民のあなたは、そう言うかもしれない。なら、人をカネで買う人身売買を認めたことになる。それは人攫いより少しマシな程度だ。

この3月にも多くの子どもたちが希望に胸を膨らませて攫われていく。田舎モンは、それをマヌケに見送っている。ツケは、徐々に積み重なっていく。

【猫山課長】
金融機関勤務の現役課長、46歳。本業に勤しみながら「半径5mの見え方を変えるnote作家」として執筆活動を行い、SNSで人気に。所属先金融機関では社員初の副業許可をとりつけ、不動産投資の会社も経営している。noteの投稿以外に音声プラットフォーム「voicy」でも配信を開始。初著書『銀行マンの凄すぎる掟 ―クソ環境サバイバル術』が発売中。Xアカウント (@nekoyamamanager)

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