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知らないと死ぬ「生水を“安全な飲料水”に変える」技術。ペットボトルでも代用可能

日刊SPA! / 2024年5月10日 8時54分

 たとえ除去が難しい化学物質に汚染されている恐れがある水しか手に入らない状況だとしても、何らかの処理をすることで「やらないよりはよくなる」ものだ。非常事態においてはそこに希望を持ち、生き延びる確率を少しでも上げるというマインドを持ち続けなければならない。

 浄水する方法として、まず思い浮かぶのは煮沸とろ過だろう。どちらも、言葉だけなら簡単な作業のように思えるが、屋外で実際に行うとなると、それに伴って多くの道具や作業が必要になる。

 たとえば煮沸であれば、水をくんだり溜めておくための容器、火を起こすなどの煮沸するための熱源、火にかけられる容器、煮沸した水を汚染させないで飲むための容器なども必要になる。多くの浄水方法の手順や必要な道具を覚えておくことで、その状況に合った方法で、水を確保できる可能性を上げることができる。

◆煮沸消毒とろ過の方法

 サバイバルの状況では、水にあたることは死を意味するといわれている。どういうことかというと、もし水にあたって下痢をし脱水症状になっても、それを補う水がないのだからいずれ命を落とすということである。

 だから、すでに述べたように、少しでも疑わしければ何かしらの浄水処理をしなければならない。

 アウトドアでやるなら、やはり簡単で浄水力も高い煮沸がおすすめだ。また、身近にあるものでろ過器をつくることもできる。手づくりのろ過器では、バクテリアは除けない。しかし細かな不純物や濁り、においを取ることができるし、砕いた炭を使えば味も格段によくなる。

 バクテリアが除けないのなら意味がないと思うかもしれないが、色やにおい、味というのも、心のエネルギーを保つために大切なものだと私は思う。ろ過してから煮沸をすれば、濁りがなく、おいしい飲料水を得ることができる。

<文/川口 拓、原 太一(Great Rhythm) 写真/原 太一(Great Rhythm) イラスト/さじろう>

【川口 拓】
1990年代よりカナダ、アメリカのサバイバルスクールでサバイバル技術やネイティブアメリカンの古来の教えを学び、2001年にブッシュクラフトやサバイバルの技術を伝える自然学校「WILD ANDNATIVE」を設立。地球とのつながりを感じる自然体験プログラムを実施している。2013年に一般社団法人「危機管理リーダー教育協会」を設立。執筆活動、テレビや雑誌などのメディア協力も積極的に行い、技術を広く共有している。CMLEブッシュクラフトインストラクター養成トレーナー、Japan Bushcraft School校長、Japan Urban Survival School校長、自衛隊危機管理教官、自衛隊サバイバル教官

―[死なない技術]―

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