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「繁忙期の夏は壮絶」特殊清掃業者が語る、“孤独死&ゴミ屋敷”現場の凄まじさ

日刊SPA! / 2024年5月15日 15時53分

◆ゴミ屋敷にも、意外なお宝が眠っている
 さまざまなものが所狭しと積み上がった“ゴミ屋敷”の中にも、資産価値の高い物品が眠っているケースがある。

 その内訳はブランド品や貴金属といった趣向品や、玩具やDVD BOXのようなアイテム。そしてタンスの奥に隠された多額のへそくりや由緒正しい家系図といったものまで多岐に渡り、ゴミの山から出てきたアイテムが、実はコレクター間で高額な取引が行われている“お宝”だったということも少なくないという。

「不要になった物の中に、もし再流通できそうなものがあれば、リサイクルをご提案するようにしています。過去には“ゴミ屋敷”の中から出てきた昔のプロ野球カードに、数十万円の値が付いたこともありましたし、意外なものが高額だったというケースは結構あるんです。家主の方のご意向をお伺いしつつ、もし買取をする方向になった時には、できる限りお客様のご予算の負担を減らすことを最優先して、綺麗な居住環境を実現させることを重視して業務に取り組んでいるんです」

◆清掃業者が見た片付けられない人の特徴

 2020年の国勢調査によると、50歳時点の未婚率は過去最高を記録した(配偶関係不詳補完値ベースで、男性28.3%、女性17.8%)。少子高齢化や平均寿命が伸びている点などを鑑みても、現在の若者や現役世代が孤独な最期を迎える可能性は高まっているようにも思える。

「将来“ゴミ屋敷”の主になる危険性を秘めた人は、先ほどお話しした認知症の進行以外にも、ご家族に先立たれて気力や体力の低下し、片付けができなくなってしまった方などもいらっしゃいます。いわゆる“ゴミ屋敷”の問題はご高齢者に限った話ではないんです」

 鈴木さんの経験によると、「男性の場合は食べ物やお酒の空き缶、女性の場合は生ごみや衣類で散らかっている場合が多い」という若者世代の“ゴミ屋敷”。その家主のライフスタイルや対処法について、次のように言及する。

「日々の仕事に追われて不規則な生活を送っていたり、毎日のテレワークを続けているうちに外出するのが億劫になって、ゴミ出しを忘れてしまうケースです。食べ物の袋やECサイトで購入した商品の段ボールといったゴミがだんだん溜まっていって、家に足の踏み場がなくなってご依頼いただくこともありました。あとは、一度買ったはずのものをまた買ってしまい、いつの間にか溜め込んでしまったりするお客様がいらしたりとか……。人によって状況はさまざまですが、ご依頼を受けた方の数々の商品を集めた努力に対して一定の理解を示しつつ、部屋が綺麗になることで前向きな未来が開けてくることを語りかけるように心がけています」

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