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「できれば近寄りたくない」タクシー運転手泣かせの東京“魔のスポット”

日刊SPA! / 2024年5月18日 15時53分

 こうして文字だけで理解することは難しいかもしれない。詳しく知りたい人は「牛込警察署神楽坂通りの交通規制」も参考にしてほしい。複雑なお話で申し訳ない。けれど、坂の途中に目的地がある場合、時間帯次第で遠回りやたどり着けないケースがあることを、お客さん側も知っておいてほしいのだ。

◆新宿駅南口は乗り降りできない

 新宿駅南口は甲州街道を挟んで南改札と甲州街道改札がある。車を降りればすぐ駅構内に入ることができ、タクシー乗降地として便利さが際立っていた。ところが2016年にバスタ新宿が完成すると事態は一変。タクシー乗降場もバスタ内に移転し、南口前の甲州街道は全面駐停車禁止場所になってしまった。

 要するに、ここではタクシーに乗ることも降りることもできないわけで、他の駐停車禁止場所とは比べ物にならないほど、厳しい取り締まりが行われている。たとえ改札目前の信号で停まっても降りることはできず、バスタ新宿3階まで運ばれてから改札に向かわなければならない。

 筆者も何度か「急いでいるからここで降ろしてくれ」と懇願されたことがあるが、認めるわけにいかないのがツラいところだ。

◆ありえない場所を迎車地に指定できてしまうアプリ

 街中で流しのお客さんを乗せるのは簡単だ。意思表示をしている人は道路の端にいるので車を停めるだけ。すぐに乗ってくれるし、目的地もその進行方向であることが多い。

 これがアプリとなると話は別。実は迎車地を設定する際、道路のど真ん中を指定できてしまう欠陥があり、ドライバーは道路のどちら側に付けるべきなのか迷う。片側2車線以上の転回禁止場所だと一種の賭けのような決断を強いられる。

 大きな交差点のど真ん中を指定されることもある。そもそも交差点内は停車できないので、うんざりしながら近くに車を停め、お客さんを探さなければならない。やっと見つけて乗ってもらうと、方向が違うなどと文句を言われることもよくある話。ドライバーにしてみれば、踏んだり蹴ったりの“魔のスポット”なのだった。

 ちなみに前述の新宿駅南口の甲州街道沿いは、配車アプリで迎車地にできないものの、降車地に指定できてしまう欠陥がある。

◆ドライバーが近寄りたくないエリアとは

 小中学校周辺の道は、登下校の時間帯に限り車両進入禁止になり、緊急車両や通行許可証を持った車しか進入することができない。タクシーはもちろん×なのだが、配車アプリでは迎車地に設定できてしまうことがある。これもトラブルが起こりやすい。

 進入禁止ではないが、人が多すぎて立往生になる場所もやっかいだ。築地の場外市場奥の波除通り、浅草の伝法院通りなどはよい例で、筆者も何度か「お客さん、ここは勘弁してくださーい」とお願いしたことがある。接触事故が起きたら大変ですからね。どうかご理解のほどを!

<TEXT/真坂野万吉>

【真坂野万吉】
フリーライター。定時制で東京を走り回っている現役の中年タクシードライバー

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