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日本の「財政」は危機的ではない。財務省がまとめた国の財政状況“約702兆円の債務超過”は本当か

日刊SPA! / 2024年5月22日 8時51分

 また、2024年1月、マスコミは財務省がまとめた2022年度の国の財政状況について、資産が約740兆円、負債が約1442兆円で約702兆円の債務超過だと騒ぎ立てた。しかし、これには政府の関係会社である日銀のBSが含まれていない。

 そこで日銀も含めた連結の統合政府BSで再計算すると、本稿執筆時点で単体・連結のデータが揃っている2021年度では、資産が約1613兆円、負債は約1546兆円だ。したがって、約67兆円の資産超過になる。ここにさらに隠れた資産である「徴税権」という簿外資産があり、それが約500兆円ある。

 つまり、財務省は政府単体のBSで約700兆円の債務超過と言っているが、統合政府BSでみると約600兆円の資産超過になる。国家の運営上何ら問題がない数字だ。

文/髙橋洋一 構成/日刊SPA!編集部

【髙橋洋一】
1955年東京都生まれ。数量政策学者。嘉悦大学ビジネス創造学部教授、株式会社政策工房代表取締役会長。東京大学理学部数学科・経済学部経済学科卒業。博士(政策研究)。1980年に大蔵省(現・財務省)入省。大蔵省理財局資金企画室長、プリンストン大学客員研究員、内閣府参事官(経済財政諮問会議特命室)、内閣参事官(内閣総務官室)等を歴任。小泉内閣・第一次安倍内閣ではブレーンとして活躍。「霞が関埋蔵金」の公表や「ふるさと納税」「ねんきん定期便」などの政策を提案。2008年退官。菅義偉内閣では内閣官房参与を務めた。『さらば財務省!』(講談社)で第17回山本七平賞受賞。その他にも、著書、ベストセラー多数。YouTube「髙橋洋一チャンネル」の登録者数は107万人を超える。

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