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新築住宅を建ててからでは遅い。「屋根材」をケチると雨漏りの原因に

日刊SPA! / 2024年5月26日 8時52分

新築住宅を建ててからでは遅い。「屋根材」をケチると雨漏りの原因に

今、住宅系のYouTube界隈を騒がせている男がいる。動画チャンネル『ジュータクギャング』の押村知也だ。設計から建築、インテリアコーディネイトに至るまで住宅に関するすべてをこなす住宅のスペシャリスト「住空間クリエイター」である。歯に衣着せぬ彼の発言は、わかりやすくて痛快。『ジュータクギャング』は、更新のたびに視聴者の心をつかみまくっている。 そんな押村は5月2日、自身の考えや思いを綴った初の書籍『美しい家のつくりかた』を発売した。
押村は、新築を建てる際に絶対にケチってはいけない建材として屋根を挙げている。とくに下葺き材ともいわれる「ルーフィング」は必ず確認すべきだ。見えない箇所だけに、いつの間にか安価な素材が使われ、雨漏りの原因になることもあるという。

◆「片流れ」や、平らな「陸屋根」がダメな理由

家の屋根について、押村による結論を1行目に書いてしまうなら、「先人の知恵はやはり偉大である」ということに尽きる。屋根には大きく2つの要素がある。形状と素材だ。

「屋根の大きな役割は、風雨や太陽光などから家を守ること。日本に古くからある『寄棟』と『切妻』は、この点において優れています。寄棟とは、三角形の部材を四方向から集めたような形の屋根のこと。棟を中央に寄せていることから名付けられました。切妻はいわゆる三角屋根。子どもの絵によく登場する、2枚の大きな板を斜めにつなげたような屋根のことです。妻とは端の意味。屋根の端が切り落とされたような形なので切妻です」

両者は具体的にどこが優れているのか。

「降ってきた雨を分散させる能力です。どちらも、水滴を下に流しやすい形状になっています。太陽光を防ぐ力に関しては、寄棟にやや軍配が上がります。四方向に屋根があるため、太陽のある位置にかかわらず、太陽光から家を守ります。一方、切妻は屋根が三角に見える方向からの太陽光に少し弱い。壁が剥き出しの形になってしまうからです」

したがって、押村がつくる家は寄棟が基本となるという。だが最近、巷では一面だけ傾斜した「片流れ」や、屋上が使える平らな屋根の家もよく見かけるようになった。それらの評価はどうなのか。

「最近はやっている片方へ大きく傾斜している屋根のことを『片流れ』といいます。この片流れは、屋根の傾斜が一方向のため、排水処理が追いつかなくなる可能性があります。また、頂上付近に降った雨が外壁を伝わりやすくなるので、雨漏りしやすかったり、太陽光が当たる面が多いので小屋裏が熱くなる懸念があります。見た目がおしゃれで安価ということで採用される方も多いのですが、デメリットをきちんと把握しておきましょう。『陸屋根』と呼ばれる平らな屋根は、傾斜がないので、雨水が下へ流れていきにくく雨仕舞がいちばん悪い。これはやめておいたほうがいいでしょう」

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