1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 社会
  4. 社会

「旧車會の雑誌」が新創刊、驚きの販売戦略とは…「俺らの読者は書店になんか行かねえんだよ」

日刊SPA! / 2024年6月2日 8時51分

岩橋:違うんだよ。俺らの本当の読者はさ、別に書店になんか行かねえんだよ。だからもう書店を介さないルートを作ろうと思ったわけ。全国の旧車會のショップ……これが50店舗くらいあるんだけど、ここに直接卸したりさ、ネット販売に力を入れたりしてるんだ。広告だって、バイクショップ中心に募集してさ。ショップにも一冊当たりでインセンティブが入る仕組みにしたんだ。そうなると、広告を出しているショップも「本が売れれば売れるほど広告料がチャラになる」わけだ。俺らなりのやり方で、読者と直接つながる道を切り開いたってわけよ。

◆あえて「紙の雑誌にこだわった」理由

――今回の雑誌立ち上げにあたり、わざわざ紙媒体の雑誌形式を選んだ理由を教えてください。電子書籍など、デジタルメディアが主流の現代において、あえて紙の雑誌にこだわった理由は何でしょうか?

岩橋:俺らがあえて紙の雑誌にこだわったのは、読者との「リアルな繋がり」を大切にしたいからなんだよ。今はスマホひとつでどこでも情報が手に入る時代だけど、バイク乗りの世界ってのは、どこかアナログなところがあるんだよな。例えば、人を部屋に招いた時にこの雑誌が置いてあるとか、あれってデジタルじゃ絶対に味わえない、紙の雑誌ならではの醍醐味だろ? 雑誌を手に取って、ページをめくる。そのリアルな感触やインパクトは、デジタルじゃ絶対に再現できねえんだ。もちろん、雑誌そのものはAmazonでも売ってるんだけど、これはジャンルでの売上トップにして存在感を示そうと思ったからなんだ。

――まさに、バイク乗りが求めていた雑誌なわけですね。

岩橋:もちろん。それに、ショップも喜んでる。ほら、塗装やパーツを提案する時とかに、こうした雑誌があると商売しやすいわけだ。この塗装をしてみないか?という感じにね。うちの広告主は基本的にバイクショップだから、広告を見た読者がそのままショップに足を運ぶ。そこでリアルな繋がりが生まれるってわけ。そういう「人と人との繋がり」を大切にしてるからこそ、俺らは紙の雑誌にこだわってるんだ。ネット販売にも力を入れてるけどな。でもそれはあくまでも、紙の雑誌を補完する役割であって。俺らのスタンスは「リアルファースト」なんだよ。紙の雑誌という「モノ」を通して、読者とガッチリ繋がっていく。それが俺らのスタイルであり、信念なんだ。

◆「型」にはまらず、自分たちのやり方を貫く

――雑誌作りでも「規制」や「常識」に挑戦しているそうですが、具体的にはどんなことをしているんですか?

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください