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東大が“学費10万円引き上げ”を検討。東大女子が「休学も視野」まで追い込まれるワケ

日刊SPA! / 2024年6月2日 15時54分

「生活のためにはバイトを増やしたい」。「今以上に稼ごうとすると勉強する暇がない」。ジレンマに悩みながら、西田さんはギリギリの生活を続けます。

◆平等に教育を受けられる機会が欲しい

 もし東大が学費を10万円上げたら、彼女は一か月分の給料を上乗せして稼がなくてはなりません。

「今ですら厳しいのに、これ以上仕事を増やすと成績が維持できないです。すると、学費免除が打ち切られて、より生活が厳しくなるのは目に見えています。

 奨学金は目先の生活を安定させてくれますが、卒業後を考えると、やっぱり数百万の借金は背負いたくない。最悪の場合は、休学して稼ぐことも視野に入っているけど、卒業が遠のいて就職に影響しそうで怖いです」

 慶應義塾大学の伊藤公平塾長は、2024年3月「国公立大学の授業料を年間150万円に」と発言しました。その影を追うようにして発表された「東大学費値上げ検討」のニュース。

 西田さんの家庭は裕福ではなく、私大進学は考えられませんでした。仮に国立大学が今以上に値上げされれば、大学進学を諦めたと語ります。

 同じように、学費によって通う大学を選ぶ学生は、世間の皆様が考える以上に存在します。値上げ検討のニュースは、このような学生たちの進学意欲を大きく削ぐ知らせでした。

 西田さんは、現状について「大学本位の改革ではなく、学生目線で、限りなく多くの人が平等に教育を受けられる機会をつくってほしい」と語ります。金銭的余裕だけで進学先が左右される違和感に、大学当局はいつ気付くのでしょうか。

【布施川天馬】
1997年生まれ。世帯年収300万円台の家庭に生まれながらも、効率的な勉強法を自ら編み出し、東大合格を果たす。著書に最小限のコストで最大の成果を出すためのノウハウを体系化した著書『東大式節約勉強法』、膨大な範囲と量の受験勉強をする中で気がついた「コスパを極限まで高める時間の使い方」を解説した『東大式時間術』がある。株式会社カルペ・ディエムにて、講師として、お金と時間をかけない「省エネ」スタイルの勉強法を学生たちに伝えている。(Twitterアカウント:@Temma_Fusegawa)

―[貧困東大生・布施川天馬]―

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