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引きこもり女性が出会った“ゴミ箱状態の家”で暮らす男性の「まさかの正体」

日刊SPA! / 2024年6月3日 8時52分

 距離が縮まった頃、「情けない話、どうしても自分だけだと片づけられない」と嘆くHさんをどうにかしてあげたいと思う気持ちが芽生えてきた。そして沙耶さんは勇気を振り絞り、自らHさんの自宅へ行って片づけをしたいと提案する。

「家族や友だち以外と対面で普通に会話するのは久しぶりでしたが、Hさんとはそれまでのやり取りがあったからか、会ってすぐに打ち解けることができました。ただ自宅へ行ったあとは、会話をしているヒマもないぐらいの汚部屋に悪戦苦闘。想像以上でした」

 まずは、利用頻度の高いリビングの床一面に広がるモノの数々を空き部屋へすべて移動。床をピカピカに掃除して、スッキリした部屋を体感してもらった。そのあと、空き部屋へ異動させたモノを大きなダンボールに入れ、リビングで必要か不要を仕分けした。

◆「初夏や梅雨を快適に過ごすことができた」

「湿気もかなり溜まっていたので、家具を少しずつ動かして風が通るように移動しました。湿気を吸収するダンボールも、すべて処分。片付けをした時期が4月終わりぐらいだったので、初夏や梅雨に備えて涼しく過ごせる工夫も取り入れて模様替えもしました」

 床に敷いてあった季節外れのモコモコカーペットは廃棄し、肌触りのいい夏物のラグへ変更。寒色系のカラーを取り入れるなど、見た目にも涼しい空間に仕上げた。すると、Hさんから「これまでにないほど初夏や梅雨を快適に過ごすことができた」と感謝の言葉が。

「このときにはすでにお付き合いしていましたが、ますます距離が縮まり、プロポーズをしてくれたのです。そこではじめてHさんが会社経営者であること、そして、私とやり取りをはじめる少し前に、マッチングアプリをやめようか迷っていたことも話してくれました」

◆精神的にしんどくなっていた

 というのも、これまでHさんはアプリで出会った女性たちから理想の女性を聞かれ、「自分は片付けが苦手なので、整理整頓が好きな女性」と答えると、「家事は女がするものだと思っているタイプか。最低」「マッチングアプリで家政婦探しするな」などと批判され、精神的にしんどくなっていたという。

「Hさんは、“女性だから”とか“男性だから”とかでなく、苦手なことは得意なほうがサポートすればいいと考えていたのに真意が伝わらず誤解され、辛辣な言葉に傷ついたようです。でも、いまはお互い幸せ。私も得意な片付けが毎日でき、自分の居場所までみつかって幸せです」

 特技が玉の輿につながるのは、レアケースといえる。ただ、近年はSNSやYouTubeなどの収益で生計を立てる人も少なくない。副業という形で稼ぐのもアリだろう。役立たないと思い込んでいる趣味や特技も、思わぬ幸せにつながることもあるかもしれない。

<TEXT/山内良子>

【山内良子】
フリーライター。ライフ系や節約、歴史や日本文化を中心に、取材や経営者向けの記事も執筆。おいしいものや楽しいこと、旅行が大好き! 金融会社での勤務経験や接客改善業務での経験を活かした記事も得意

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