40代女性が「後ろから胸を押し当ててきて…」職場でのセクハラがトラウマになった30代男性の嘆き
日刊SPA! / 2024年6月17日 8時53分
◆女性が苦手に。母親とも疎遠になってしまう
それだけではない。
「結構ハードな質問もされて。『一人でシテるの?』とか、『そのまま出したことある?』とか。笑って誤魔化してました。一人暮らしをしていたんですが、何度もアパートに来たいと言われたり」
どんどん過激になっていくセクハラを恐れ、佐藤さんは別の社員に相談しようと思った。が、野村さんは周りからの信頼が厚く、かつ「レズビアン」として知られていた。
「他の社員と野村さんの話になったとき、『あの人はレズだからね』と言っていたんです。女性が好きだから結婚していないんだよって。でもそれは絶対に嘘だなって僕は瞬時に思いました。レズは結婚できない言い訳に過ぎず、セクハラを誤魔化すための嘘だなって」
佐藤さんは半年ほどそこで働いた。その結果、ほぼ毎回何かしらのセクハラを受けたせいで、世の中の女性がすべて気持ち悪く見えてしまったという。
「そのせいかは断言できませんけど、母親とも連絡を取らなくなりましたね。年齢も同じぐらいだったので、なんとなく敬遠してしまいました」
◆今でも中年女性は怖い
佐藤さんは徐々に鬱っぽくなってしまう。しかし、ある日職場へ行くと、野村さんが解雇されたことを知る。
「職場に行ったら野村さんのロッカーや名札、机がなくなっていたんです。社員さんに理由を訊ねたら、前にいたアルバイトからうちのオーナー宛に手紙が届いたとのことで。その手紙には野村さんから受けたセクハラの内容と、それによって受けた精神的苦痛がびっちり書かれていたみたいです。僕だけじゃなかったんですね。まあ、そうだろうとは思ってましたけど」
野村さんがいなくなった後も仕事は続けたが、今でも中年女性は怖いと話す。
「セクハラを受けるかな、という怖さじゃないんです。ただ、この人に何をされても誰にも相談できないんだろうなって思っちゃうんですよ。それが怖いですね」
ノーと言えないのは女性だけではない。男性でも被害者になるし、立ち直れないほど辛い記憶になることもある。レアなケースとして片付けられないことを望む。
<TEXT/山田ぱんつ>
―[“逆セクハラ”エピソード]―
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