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高知東生59歳が“自分の弱さ”をさらけ出せるようになるまで。「恥を知られたら負け」だと思っていたけど

日刊SPA! / 2024年6月20日 8時50分

 ただ現実、生活ができないことは弱み。ある会社の社長に「うちで働けば」と言われたこともあって、頑張ったこともあったんだけど、何日かしたら「取締役会議でわざわざ傷持ちを入れる必要はない」となったと。「過去をさかのぼると、芸能人で結局何回もやっちゃう人がいる。そんなのに関わったら大変だ」と。その場では「誘ってくれてありがとう」と言いながら、家に帰ってから打ちのめされる。

◆自分を見つめて“歪んだ認知”があると知った

――自助グループと出会ったときは、どんな状態だったのですか?

高知:歪んだ認知を持ってたね。

――“歪んだ認知”ですか?

高知:たとえば、自分の弱さを人に知られたら負けとか。今のグループとの出会いで言うと、『アディクトを待ちながら』のプロデューサーの田中紀子のパワーが、まずとにかくすごかった。実際に出会う前から、存在は知ってたんですけどね。

――というと。

高知:マトリ(麻薬取締官)が来たとき、オレが「来てくれてありがとう」と言ったことで叩かれまくっていたとき、唯一擁護してくれた人だったんです。「これは依存症者に“あるある”のことで、“これで終わった”“これでやめられる”という、ホッとした正直な気持ち。決して反省していないとか、そういうことじゃない。正直に語り始めているということは、彼は回復できそうな気がする」と、ある記事で言ってくれていた。

 それで名前を覚えていて、“オレはこうやって生きている”とTwitterに書いていたなかで、彼女と繋がって会うことになったんです。最初、喫茶店で7時間喋りました。

――7時間!?

高知:今思うと嬉しかったんだろうな。まず今までの人と違うと思ったのが、彼女は自分のことを最初に全部さらけ出してくれたんです。「自分も依存症者で回復している。それで今度は苦しんでいる人の手助けになるために動いているんだ」と。ここでもオレは、男たるもの、女たるものみたいな“歪んだ認知”があったんだけど、異性である女性が、弱さも全部ふくめて、他人にそんなことまで話していいの?ということまで話してくれました。

――高知さんは、そのときご自身のことを話せたんですか?

高知:全ては話せないけど、自分の気持ちに一歩踏み込んで、「いま苦しい、寂しい。人間不信だ」といったことは話せました。そこから彼女は、間髪入れずに仲間たちに会う時間をどんどん作ってくれた。気持ちを分かってくれるから、もちろんオレのほうも会いたいし、自助グループも勧めてくれた。山梨ダルクとか、いろんな民間団体に行きました。

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