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“優先席で席を譲らない40代女性”にブチ切れた女子高生「非常識じゃないですか?」その後女性は…

日刊SPA! / 2024年6月21日 8時53分

当時を思い出したのか、岸本さんの話し声が大きくなる。直接文句は言わなかったのか? と訊ねると、岸本さんは、「言えませんよ。それに、旦那さんがね……」と答える。

「隣に座っていた旦那さんが申し訳なさそうにしていたんです。その女性が話しかけても、俯いてちゃんと答えてなくて。きっと非常識な行為をわかっていたと思うんです。だったら注意しろよとは思うんですが、妻に強く言えない気持ちはわかるので……」

仮に正しいことでも妻には言えない。いや、正しいとわかりきっているからこそ言えない。その気持ちが痛いほど分かったので、岸本さんは我慢して車内で立ち続けた。

◆年配男性を無視して座った女性に対して注意したのは…

数週間後、またしてもその夫婦と同じ車両に居合わせたという。

「同じ路線の同じ様な時間でした。その時も満員だったのですが、状況が少し違って。僕は既に席に座っていたんです。でも、二人の顔は覚えてたから、『あ、あの時の夫婦だ』って気が付いて、様子を観察していたんです。しかも優先席の前でしたから」

車内で立つ女性の右側には旦那、そして左側には年配の男性が立っていた。仮に席が空いたとしても、心遣いが求められるシチュエーションだ。

「でも、やっぱりと言いますか、また同じことをしたんです」

電車が停車し、乗客が降りていく。そのとき年配男性の前の席も空いたのだが、岸本さんが席を奪われたときと同じ動作で、女が席を確保した。

「そのとき、本当にイラっとしちゃって。今にも転んでしまいそうなおじいちゃんですよ? 常識外れとかのレベルじゃないですよ。注意してやろうと思って荷物をまとめて席を立とうとしたんです。でも、同じ様に思っていた人が他にもいて」

岸本さんが行動するよりも早く、乗客の一人が女性に声をかけたという。

「制服を着た女の子です。たぶん高校生だと思います。その子もお爺さんの隣に立っていたのですが、女性が席を奪ったのを見て、『それ、よくないですよ』って言ったんです。周りにもしっかりと聞こえるぐらいの声で。でも座ってる女性はそれを無視。全然動こうとしないんです」

◆女子高生の“口撃”に屈して立ち去って行った

そのまま電車は動き出したが、女子高生の注意は止まらなかった。

「『非常識じゃないですか? ルールを守りましょうよ』って。言われている女性は無視し続けていたんですが、女子高生を味方するように乗客たちが注意し始めて。座っていた女の方は全然立ち上がろうとしなかったんですけど、旦那さんが先に立ったんです。それで女性の方に、『もう行こう』って」

夫婦は席を立ち、二つの席が空いた。そこのひとつに年配男性が座ったが、もう一つの席は誰も座らず次の駅に着くまで空いたままだったという。たしかにそのやり取りを見ていたら、座りづらいのはわかる。結局、電車が止まると夫婦は逃げるように降りていった。

「それから二人の姿は見てないです。でもきっと同じ様なことは今でもしてると思いますね」

公共の場でのマナーには明確なルールが定められていない。女性が行った席の確保も、マナー違反ではあるのかもしれないが、ルール違反ではないだろう。いっそのこと「マナー」という曖昧さを無くしてしまった方がトラブルを減らせるかもしれない。息苦しさは増えるかもしれないが。

<TEXT/山田ぱんつ>

―[乗り物で腹が立った話]―

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