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40代以上に忍び寄る“失明”の恐怖。気づかぬうちに進行する病気「緑内障」とは

日刊SPA! / 2024年6月25日 15時50分

 こういった隠れた緑内障を発見するためにも、眼科での検査が必要です。現在の眼科では「OCT検査」と言って、網膜の状態を光の照射でチェックする検査を行うことができます。これを用いればすぐさま網膜の状態を確認できるのです。

◆白内障とはどう違うの?

 白内障は水晶体が濁ることで起こる病気で、緑内障は視神経がダメージを追うことで起こる病気です。白と緑で名称は似ていますが全く別の要因で起こる病気なのですが、「目が霞んで見えづらくなる」という症状が似通っているのです。

 白内障は人間が老化していくと必ず起こる症状で、80歳を過ぎるとほぼ100%の人が発症します。そのため、ありふれた病気として認識されており、手術すれば治るということも知っている人が多いでしょう。

 対して緑内障は40代で50人に1人、50代で34人に1人くらいの割合で発症します。80代になっても11人に1人くらいの割合です。白内障と比べれば割合は低く、「自分は大丈夫だろう」と見過ごされてしまうことが多いのです。もし緑内障が発症していたとしても、通常は5~6年をかけて視野欠損が進行していきます。さらに、白内障も併発していることもあります。症状が似ているがゆえに、白内障だと思っていたら実は緑内障が進行していた、ということが起こります。

 なので、何の自覚症状がなくとも眼科検診を受けて緑内障のチェックが必要なのです。

◆緑内障に効くたった2つの習慣

 眼科で検査を受け、自分が緑内障だとわかったら、どうすればよいのでしょうか。失明原因第1位と知って恐ろしく感じてしまうかもしれませんが、最初に述べた通り、きちんと治療を続けていけば99%失明することはありません。守るべきことはたった2つ。「きちんと通院する」「きちんと目薬をさす」……これだけです。

 放っておくと失明の危険があるのですが、逆に言えばしっかりケアをすれば健康な目を維持できるのです。目がしっかり見えているいまのうちから、対策をしていきましょう。医師の診断と定期的な検査を受け、毎日の目薬を続けていけば、緑内障の進行は防ぐことができるのです。

<監修/真鍋佑介>

【真鍋 佑介】
真鍋眼科・婦人科院長。「近視予防を広めたい」という意思から眼科医を志し、2015年から岐阜大学病院の眼科医として長年分野を問わず疾患の診療をしてきた。後に緑内障専門医として診療と研究に従事する。2021年から真鍋眼科・真鍋婦人科に勤務。なんでも相談できる「かかりつけ医」をモットーとして患者を支えている。

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