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パチンコ特殊景品で「銀景品」が登場した裏事情。“閉店ラッシュ”が続くパチンコ業界の誤算

日刊SPA! / 2024年6月29日 8時25分

 しかも金価格が上昇するたびに、金景品を交換所に持ち込むのではなく街の質屋や買い取りショップに持ち込む例も急増。さらに交換所前に待ち構えていて普通に交換するより高く買い取ってくれた人もいたりと、混乱を生む原因にもなっていたようです。

◆金よりも安い銀の景品を導入することに

 そして大景品は廃止となり、金景品導入当初は1000円相当だった0.3グラムの中景品が6000円となり、大景品の代わりに使われることになりました。さらに最低単位であった0.1グラムの小景品が1000円から2000円となったことで、昨年には都内ホールでは驚くほどの端玉ができるようになってしまったのです。その結果、1パチや5スロでは、それなりのまとまった出玉がないと特殊景品に交換できないという事態になってしまいました。

 それにより、まともに交換できないんならとホールから足が遠のく要因にもなっていたようで、1000円単位で交換できるように金よりも価値が低い銀景品を導入するという話になったわけです。

 昨年に決まっていたらしい銀景品は、今年の春から流通するという話でしたが、ゴールデンウィークを終えてもいっこうに見たことがない。しかし、とあるホールの人から「会員カードのシステムを導入していないホールで使われているよ」という話が。

◆銀も不足して景品が広まらない

 今時そんなところがあるのかと半信半疑になりつつ聞いたホールへいったら、既に3月から使われていたようです。

 別のホールの人の話では「やっぱり1000円景品は必要だからウチでも発注してるけど、銀景品の数が絶対的に足りなくて、まずはそういうホールから」ということで、まだまだ一部でしか銀景品は流通していなし、しばらくは広く出回ることはなさそう。

 ちなみに地方だと500円単位、さらには100円単位でも交換できたりしますから、銀景品が当たり前になったとしても東京のファンが端玉に悩むのは変わりありません。

 どうせなら全国共通で同じ特殊景品を使ってくれれば、もちろん最低100円単位でと臨みたいところですが、なんでできないんでしょうか。営業時間も各都道府県でバラバラだし、交換率=換金率だってそう。その土地土地でいろいろな経緯があるのは理解しているものの、そもそも同じ法律のもとでホールは成り立っているはずなのに……というのが素直な思いであります。

 そしてこの5月には、ホール団体の間で賞品(※一般的には景品と呼称しますが、賞品が正確な表現)提供についてのガイドラインが制定されたとか。これについてはまた稿を改めて述べたいと思いますが、とにかくホールの厳しさが表れた苦肉の策だなというのが筆者の印象だと前振っておきます。

文/キム・ラモーン

【キム・ラモーン】
ライターとして25年のキャリアを持つパチンコ大好きライター。攻略誌だけでなく、業界紙や新聞、一般誌など幅広い分野で活躍する。

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