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冷房を「こまめに消す」のと「つけっぱなし」、どちらが良いのか。一級建築士が伝えたい「冷房を賢く使う方法」

日刊SPA! / 2024年6月30日 8時53分

冷房を「こまめに消す」のと「つけっぱなし」、どちらが良いのか。一級建築士が伝えたい「冷房を賢く使う方法」

画像はイメージです

こんにちは、一級建築士の八納啓創と申します。会社員の方から上場企業の経営者宅まで、住む人が幸せになる家をテーマにこれまで120件の家づくりの設計に携わってきました。 
『日刊SPA!』では、これまでの経験を生かし、「これからの時代に必要な住まいの姿」をテーマにお伝えしていきます。

今回は、「猛暑でも快適に過ごす方法」をお伝えします。

◆今年の7月は光熱費の負担が大きくなる?

2024年5月にいったん打ち切られた「家庭用電気料金の補助金」。現在、8月から10月にかけて再開する方向で調整がなされているようですが、7月には間に合いません。光熱費が家計を圧迫することが予想されます。

とはいえ、光熱費を抑えるために無理な省エネ生活を送ることは、熱中症のリスクに加え、体調不良を引き起こす原因になります。これらが原因で医療費がかさむとなれば、本末転倒です。

そうならないためにも、今すぐ家で出来ることは何でしょうか? ここからは、居心地の良さを確保しつつ、賢く光熱費を圧縮するテクニックを紹介していきます。

◆「冷房のエネルギー消費量」は意外と…

夏は冷房代など電気代が凄くかかると感じている人は少なくなさそうです。しかし、「年間エネルギー消費量」の統計を見てみると、実はそうではないことに気づくはずです。意外にも、夏の冷房で消費するエネルギーは「全体の2%程度」しかありません。

光熱費は高騰しているのは確かですが、夏の冷房期間は冬の暖房期間に比べて短いため、全体ではこの程度にしかならないのです。そのため、冷房に対して必要以上に神経質にならなくても良いのではと思います。

◆直射日光の影響を弱めるには?

さて、なぜ夏は家の中が暑くなるのでしょうか。「直接家に差し込む直射日光」が大きな要因の一つであると覚えていただきたいです。

「西日」はその代表的なものですが、「東日(朝日)」を意識する人は少ないはず。実は、夏の朝日は西日と同じように、家の側面からダイレクトに日差しが入ってくるので、急激に室温が上がります。特に近年流行りの「高気密高断熱の家」の場合、朝日が入ることで温室のようになってしまうのです。

日中の南から差し込む日光に関しても同様ですが、こちらは太陽高度が高い分、庇(ひさし)を出すことで直射日光を遮ることができます。しかし、近年増えている「モダンな箱型デザインの家」は、真夏に「南の直射日光」を家に入れてしまうケースもあり、冷房をフル稼働しないと暑くてたまらないという事態を招いてしまいます。

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