大量発生のカメムシ、夏と秋では「対策が違う」。“フマキラー虫博士”に聞く害虫対策
日刊SPA! / 2024年7月6日 8時52分
◆アウトドアを楽しむときに気をつけたい虫は?
湿気の多い毎日にうんざりしつつも、7月に入れば3連休、そしてお盆を含む夏休みが目前だから頑張れるという人も多いのではないだろうか。宿泊旅行はもちろん、BBQやデイキャンプなどアウトドアも楽しい季節。ただ、虫の存在が“ムシ”できないのが野外の悩みだ。
「海や川、森林にある渓流など水辺で見かける“ヌカカ”という体長1~2mmの小さな虫は、刺されるとかなりかゆいので気をつけてください。また、川や清流付近で見かける“ブユ”はハエの仲間なので、皮膚を噛み切って吸血するため痛みや腫れが伴います」
ヌカカは網戸を通り抜けるほど小さく、服の中に入り込んで吸血するため“スケベ虫”や“エッチ虫”とも呼ばれる小さな虫。ブユは、“ブヨ”や“ブト” とも呼ばれている。小さな虫だからと近づかないように注意しておきたい。
「また、カラフルな虫は毒を持っていることが多いので、近づかないこと。あの美しさは『毒を持っていますよ』というアピールです。また、野外にはヤマビルやヘビもいますので、肌を露出しないことが基本。長袖・長ズボンで行動することが虫よけ対策になります」
◆日焼け止めクリームとの併用はアリ?
ただ、この季節は暑い。夏本番ともなれば、なおさら。極力は長袖・長ズボンで過ごすにしても、ときには袖ぐらいは捲りたいかもしれない。肌の露出はおすすめしないと先生は言うが、どうしてもの場合は、肌に塗ったりスプレーしたりする虫よけ商品が効果的なのだとか。
「肌に塗ったりスプレーしたりするタイプの商品を使うとき、『日焼け止めを塗る前に虫よけを使うのか、日焼け止めを塗ってから虫よけを使うのかがわからない』という声も耳にします。両方を使う場合は、日焼け止めを塗ってから虫よけ商品を使ってください。日焼け止めは、太陽から肌を守るためにコーティングする働きがあるため、先に虫よけ商品を使ってしまうと、虫よけ成分もいっしょに閉じ込められて効果を発揮できません」
ここまで、虫の駆除方法や対策についてたくさん教えてくれた佐々木先生だが、「なかには、害虫なんてすべて殺してしまえばいいという方もいますが、虫の生態系を壊さないためにも駆除は最小限にとどめ、虫と共存する社会を目指したい」という考えが根底にあるようだ。
◆「害虫」も生態系を支えている存在
「なかには、『フマキラーという社名には“キラー”という言葉が入っているから、虫を殺すための会社だろ?』と言われることもありますが、決してそうではありません。たとえ害虫でも、すべて殺してしまえば生態系が崩れてしまいます」
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