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あおり運転の“加害者”に訪れた悲劇。警察の登場に大慌て、車が縁石に乗り上げて…

日刊SPA! / 2024年7月15日 15時54分

 突然の救世主の登場に、加藤さんは「感動したのを覚えています」と、当時の心境を教えてくれた。

◆デートの帰り道に遭遇した速度100キロ超の車

 当時、彼女と遠距離恋愛をしていた田中良治さん(仮名・40代)は、デートの日は、自宅から50キロほど離れた場所にある彼女の家まで送り迎えをしていた。深夜であれば道が空いていて、片道1時間ほどだったそうだ。

「この日もいつものように彼女を送ったあと、自宅に向かって国道を走っていました。深夜3時ごろだったので交通量は少ないですし、大半の信号は点滅信号に変わるので、信号で止まることもありません」

 前方にはトラックが走っていたという。田中さんは、そのあとをのんびりと走っていた。すると……。

「後方から勢いよく車が近づいてきたんです。スピードは、おそらく100キロ以上出していたと思います。私の車に追いつくやいなや、車間距離数メートルの距離に張りついてきました」

 法定速度で走っていた田中さんは、前方にトラックが走っており、速度を上げることができなかったと振り返る。しばらくして、道路はカーブの多い区間に入ったという。

「カーブに入ると、トラックがスピードを落としたからか、あおり運転の激しさが増しました。そして、車体を大きく左右に振りはじめたんです。センターラインはオレンジだというのに、そんなこと関係ないとばかりに、対向車線にはみ出してあおってくる始末です」

◆追い越した瞬間、畑に突っ込んで…

「“変な車に捕まったな~”と思いながら走っていると、カーブ地帯を過ぎて追い越し可能になりました。『待ってました!』と言わんばかりに、私の車を追い越そうとしたんです」

 しかしその瞬間、田中さんは“悲劇”を目撃することになる。

「道幅の狭い道路と交差点に差しかかり、対向車線をトラックが走っていました。対面通行がしづらい道路だったためか、あおり運転をしていた車はトラックから幅寄せされるかたちになり、反対車線側にある畑へと突っ込んだんです。事故後、運転手がすぐに車から出てきたので、大きなケガはなかったようでしたけど……」

 ただし、車はバンパーが傷み、運転は不可能な状態だったという。田中さんは、“あおり運転なんてするもんじゃないよな~”なんて思いながら、現場をあとにしたそうだ。

<取材・文/chimi86>

【chimi86】
2016年よりライター活動を開始。出版社にて書籍コーディネーターなども経験。趣味は読書、ミュージカル、舞台鑑賞、スポーツ観戦、カフェ。

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