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俳優・藤竜也82歳、豊かな生活よりも“気持ちの贅沢”「お腹を空かせてきたから仕事に飽きてない」

日刊SPA! / 2024年7月18日 15時51分

◆北米最大の日本映画祭で藤のための賞が

――なるほど。新作『大いなる不在』でも藤さん演じる父・陽二の姿、表情に幾度もハッとさせられました。それも藤さんではなく、完全に役が入っていたからだと納得です。藤さんの出演作は、これまでにも海外で評価されてきましたが、『大いなる不在』もニューヨークで開催される北米最大の日本映画祭“ジャパン・カッツ”に正式出品。さらに、藤さんは特別生涯功労賞を授与されます。これは藤さんのためにわざわざ設けられた賞だとか。

藤:功労なんてしていないと思っていたから、「よろしいんですか、私で」という感じです。

◆かつて大島渚とニューヨークへ

――ニューヨークへは。

藤:映画関係で行くのは2度目です。ちょうど半世紀前に、大島渚さんの『愛のコリーダ』(1976)がニューヨーク映画祭に招待されたんです。私もお供しまして、リンカーン・センターで上映されるということだったんですが、検閲が通りませんでした。西海岸は通っていたから大丈夫だろうと思っていたんです。

 でも当時のニューヨーク州では上映できなかった。それで大島さんの別の作品を上映したあとに、『愛のコリーダ』に関するパネルディスカッションをやったんです。あれから半世紀経って、今回、この『大いなる不在』と、そのほかの僕の出演作が上映されて、賞をくださると。感慨深いですね。

――プライベートでニューヨークは行かれているのですか?

藤:28歳くらいのときにジャズを聴きに行ったのが最初ですね。今回は映画祭を楽しめればいいかなと思っています。

◆面白い脚本であれば短編でも関係ない

――本作の近浦監督とは、短編を含めて3度目のお仕事とのことですが、近浦監督は本作が『コンプリシティ/優しい共犯』に続く2本目の商業映画。藤さんには、以前から肩書を全く気にしない印象があります。

藤:私は面白い脚本であれば一緒にお仕事をしたいと思うし、近浦さんの作品を信頼していますから。尊敬しています。インディペンデントできちんと映画を作れられていて、しかも海外に挑戦している。僕のように昔からやっている俳優にしてみると、国内の前に海外に行って、何回も上映されて、そのあとに初めて日本の皆さまにご挨拶をするなんていうのは驚きです。素晴らしいと思う。

◆お腹を空かせながらやってきたから今も仕事に飽きてない

――藤さんは現在82歳ですが、昨年は主演映画『それいけ!ゲートボールさくら組』と『高野豆腐店の春』が公開。今年もこの『大いなる不在』が公開です。最後に、長年ご活躍できるモチベーションの源を教えてください。

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