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“家族経営のラブホ”が経営難になりがちな理由。「元経営者の親を追い出す」泥沼のケースも

日刊SPA! / 2024年8月2日 15時52分

“家族経営のラブホ”が経営難になりがちな理由。「元経営者の親を追い出す」泥沼のケースも

ラブホ経営は決して殿様商売ではないのだ (写真:京都左京区ホテル デ・ラ・ピエール)

利用する事はあっても、なかなか目にすることの少ないラブホテルの裏側。特に経営においては独自のノウハウが必要で、初心者が気軽に手を出しにくいのが実情だ。そして数十年ラブホテルを経営しているベテランでも方針に迷い、時代の波に乗れずに経営難に陥ってしまうことも……。
今回はラブホテル・レジャーホテル経営の専門コンサルタントとして、日本全国のさまざまなラブホテルの経営を成功させてきた株式会社スパイラル代表取締役の平田壯吉さんに、ラブホテル経営におけるコツや人気のラブホテルの作り方などについてお話を聞いた。

◆「路頭に迷うラブホ経営難民」はどんな人たち?

ラブホテル経営が困難になる人の多くは、事業承継という形で親からラブホテルを受け継いだ2世・3世に多いという。特に、親が行っていた経営をそのまま受け継いだだけでは“経営難民”になる確率が高いそうだ。そのようなラブホ経営初心者がにっちもさっちもいかなくなり、平田さんのところへ駆け込んでくる。

「相談に来られるお客様で一番多いのは、親の代から経営をしているものの、売上が時間の経過とともに赤字になってしまい、立ち行かなくなっているパターンですね。えてして家族経営(家業)のホテルは上手くいかないケースが多いです。特に、立場が一番上の人(創業者)が何十年もやり続けてきたやり方が、家族間で至極当たり前となっていて、誰も口を出せなくなっている事が良くありますね」

例えば、高齢の創業者の死後、彼の奥さんだったおばあちゃんが跡を継いで経営してきたホテルは、近隣住民から“お化け屋敷”と呼ばれていたそう。そのおばあちゃん経営者は、電気代の節約の為に外部の照明を半分しか点けていなかったのだ。そのせいで外観が陰湿な雰囲気になってしまい、まったく人が近寄らなくなってしまうという状態に。しかし、親には家族の誰も反対はできなかったそうだ。

◆息子が親を追い出してしまうことも…

一方で、事業承継のタイミングで親子感の対立が問題になってしまうことも。ラブホテルを引き継いだ新人経営者が、自分のやりたいプランやしたい内装などを優先してしまい、顧客のことを考えずに走り出してしまうことも多いのだとか。

「ひどいケースでは、事業を引き継いだ息子の権力が大きくなるにつれて『俺が俺が』になってしまい、元経営者の親を追い出してしまうということもあります。ですが、息子のほうも時間の経過とともに経営不振となり首が回らなくなったタイミングで、今度は親が弁護士を介して息子を追い出すという事例もありましたね。肝心のお客のことをほったらかして、身内で争っているパターンも散見されます」

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