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東京ディズニー、3300億円「クルーズ船」就航へ。寄港地“有力候補”だけじゃない国内への影響

日刊SPA! / 2024年8月14日 8時52分

 オリエンタルランドによると、就航から数年後には年間乗客数約40万人規模で売上高約1000億円を見込んでおり、まずは首都圏の港からの2~4泊程度の短期旅行を予定し、想定価格は10万~30万円ほどを想定しています。その後は国内外を含めた航路を検討中とのことです。

◆ディズニー・クルーズの寄港場所はどこ?

 ディズニー・クルーズの就航が日本のクルーズ事業の発展を促すということは、同時にクルーズ船の寄港場所が活性化することになります。なかでも寄港先として有力なのが「東京国際クルーズターミナル」と「横浜港」です。

 例えば羽田空港や品川・東京駅、東京ディズニーリゾートの最寄駅である舞浜駅、そのどこからも車で30分圏内にあるアクセスの良さが「東京国際クルーズターミナル」の魅力です。

 また「横浜港」は外国クルーズ船が日本で最も寄港するなど、東京の外港として発展してきた港です。約4000人という乗客が頻繁に利用することを考えれば、寄港先の都市には、それを見込んだホテル観光業などが発展することが容易に想像されるため、誘致合戦も含めた今後の展開が気になるポイントです。

◆邦船大手もクルーズ事業に積極的

 近年、世界的な観光需要の回復が見込まれる中、邦船大手のクルーズ事業への投資は拡大しています。例えば日本郵船グループの郵船クルーズは、2025年夏にクルーズ船「飛鳥III」(5万2200総トン)の就航を予定しています。また商船三井グループの商船三井クルーズも、3万5000総トン級の新造クルーズ船2隻を2027年までに就航させる計画を進めています。さらに同社が新たに購入した「MITSUI OCEAN FUJI」(3万2477総トン)が2024年12月から運航を開始する予定です。

 ちなみに「飛鳥III」は日本初のLNG燃料クルーズ船であり、環境面からも今後のトレンドになることが予想されます。なぜならLNG燃料を使用することで、従来の重油焚きと比較して約30~40%もCO2削減が期待できるからです。

 LNG燃料とは、油田などから産出される気体の天然ガスを約−162度で冷却し、容積を600分の1にしたものを指します。2023年の世界LNG輸出国は1位米国(85.1MT)、2位オーストラリア(81.4MT)、3位カタール(79.5MT)、4位ロシア(32.0MT)と続いていきます。

 日本で供給されている大半のLNGは外国船で輸入されているため、円高だと安く仕入れることができる一方、円安になると仕入れ価格が高騰するリスクもあり、この場合クルーズ観光の価格にも反映されることが予想されます。

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