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元セクシー女優は“普通の仕事”に転職できるのか。転職エージェントで受けた屈辱の日々――大反響・傑作選

日刊SPA! / 2024年8月15日 15時44分

「文章を書いているのは苦痛じゃないから、何かそれっぽい仕事をしよう!」

 目標がかなり不透明なまま、頭の悪い私は早速動き出す。思い立ったらすぐ行動というよりかは、とりあえず始めてみて、ダメだったら次を探せばいいくらいの感覚だった。

◆転職エージェントにダメ押しされて撃沈

 執筆と言えどシナリオ作成に興味を持ったので、しばらくの間は私塾のシナリオスクールに通った。教えてもらったのは企画・構成の作り方、脚本の書き方など基本的な内容だったが、イチから基礎を教えてもらえるのは有難い。スクールで学んだことは今でも私の基盤となっている。

 先生に「斬新で程よく頭がおかしいモノを作るね」と、褒められているのか、けなされているのか分からないお言葉をいただいたが、発想力には少し自信を持てた。

 その勢いでシナリオライターを志し、転職エージェントに登録。ソーシャルゲームのライターは未経験でも入れる会社が多いとのことだったが、面接時、担当者に一発食らわされることに……。

「ご紹介できる会社は限られますね。過去の職歴がアパレルと、空白の期間が長すぎるのはちょっと。シナリオスクールに通っていると言えど、実績もありませんし」

 スペックがオワコンなのに加え、マズイ要素が複数揃うことに担当者は顔をしかめていた。

 知り合いの元セクシー女優たちも転職する際は経歴を隠す人が多く、私もセクシー女優をしていた話など口が裂けてもできなかった。ただ、その期間を無職のテイにしたのが完全に逆効果だったのだ。20代前半にしてニート歴が長いなんて、野生のナマケモノのような存在にしか見えないだろう。

 一応未経験でも応募が可能な会社を紹介してくれたが、「難しいと思いますよ」とまさかの念押し。ただでさえ重い気分に追い打ちをかけられ、もうちょっと優しくしてくれたっていいだろ! と思ったのは忘れもしない。

◆元セクシー女優で現ニート、現実の厳しさを知る

 アダルト業界は女性に優しすぎるくらい優しい。女優は完全にお姫様扱いで、男尊女卑ならぬ“女尊男卑”レベルの世界である。何をしても怒られることがまずないため、私はストレスの多い環境がすっかり苦手になっていた。

 担当者のダメ押しはあったものの、幸いにも書類は通過したので、ニートになってから初の面接に臨んだ。

 結果はもちろん、撃沈。

 30分と大幅な遅刻をかましてきた面接官5人に囲まれて、

「無職の期間長すぎませんか?」「元アパレルでよく目指そうと思いましたね」「シナリオスクール……あぁ~私塾なんですね。フッ……(暗黒微笑)」

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