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セブンイレブンにカナダ企業が5兆円の買収提案。日本のコンビニ業界「客足増でも売上が伸びない」理由

日刊SPA! / 2024年8月25日 8時53分

 アリマンタシオン・クシュタールが運営するコンビニ「サークルK」はアメリカで2位の店舗数をほこっているが、1位のセブンイレブンを買収すれば一気にマーケットシェアが高まる。

◆経営が非効率的だったセブン&アイHD

 売上は同規模だが、時価総額が倍以上の買い手。セブン側も多様な業態を抱え、経営が非効率的だったのが実情だ。

 そのための改革として、前年に百貨店事業(西武・そごう)を売却、今年ニッセンHDも売却し、祖業のイトーヨーカドーも店舗の整理を実施中だ。もしコンビニ最大手の買収が実現すれば、今後のコンビニ業界はどう変わるか気になるところだ。委員会、株主、機関投資家などの判断を注視したい。

 日本フランチャイズチェーン協会の発表(2024年8月20日)によると、2024年1月からの実績では、売上は前年に対して微増(2月はうるう年で営業日数が1日多い)ではあるが、客数の前年比同期比マイナスの月も多く、かつての勢いがないのは顕著である。

【日本フランチャイズチェーン協会の発表(2024年1~7月)】
  全店売上      店舗数     1店舗平均1日客数   1店舗平均客単価
1月:9229億円(+1.6%)/55,657店(-0.2%)/727人(+1.9%)/735円(-0.3%)
2月:8938億円(+5.4%)/55,657店(-0.3%)/760人(+4.3%)/728円(-1.0%)
3月:9701億円(+0.3%)/55,620店(-0.2%)/778人(-0.6%)/723円(+0.9%)
4月:9539億円(+0.2%) /55,647店(-0.2%)/804人(+0.9%)/711円(-0.7%)
5月:9858億円(+1.3%)/55,641店(-0.1%)/808人(+2.1%)/713円(-0.9%)
6月:9775億円(+1.6%)/55,637店(-0.2%)/826人(-1.2%)/709円(+0.4%)
7月:10507億円(+0.6%)/55,684店(-0.2%)/850人(+1.1%)/716円(-0.4%)

◆イオンが展開「まいばすけっと」に注目

 コンビニは、食品、飲料、日用雑貨などを幅広く扱う長時間営業の小型店。約30坪程度の売り場にATMや多機能情報端末を備え、公共料金の支払いやチケット発行など多様なサービス機能も持ち、利便性を売る成長著しい業態だ。何も買う予定がなくても、立ち読みでブラっと寄る人も多く、ついで買いを誘発したりしていたものだった。開いていると安心する、なくては困る町のインフラ的な役割も担っていた。

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