早稲田大学在学中にセクシー女優デビュー、親バレ。引退後も抱える“家族への複雑な思い”
日刊SPA! / 2024年9月2日 15時53分
温かな家庭で育った反面、複雑な思いもある。
「私、お兄ちゃんとずっと比べられて生きてきたんですよね。私は気が強いし、言いたいことを言えるタイプ。でもお兄ちゃんはまったく逆のタイプなんです。
兄は真面目で努力家なんだけど本番に弱いタイプ。なので受験も苦労して、大学受験では二浪していました。親戚からも『あんたとお兄ちゃん、性格が逆だったらよかったのにね』なんて言われていましたね」
勉強が得意だった神野は、高校受験では県内有数の進学校に合格した。
「私が受かった高校は、兄が落ちた第一希望校でした。当時、お兄ちゃんは浪人中だったので、両親はお兄ちゃんに気を遣って、誰も私の合格を祝ってくれなかったんですよね。それなのに親戚や近所の人には、私が難関校に合格したことを自慢して回って。なんだかんだ言って家の面子(メンツ)が大切だったんだと思います」
◆「浪人はダメ」「東北大に行け」地方女子に立ちはだかる壁
大学進学にあたっては、両親は東北大学を強く勧めていた。
「地元から出したくない、という思いもあったんでしょうね。それまで割と自由に好きなことをやらせてくれていましたが、大学進学の話になると『浪人は絶対にしちゃダメ』『東京に行くなら、早慶上智以外は認めない』などと言われました。『それが嫌なら東北大に行け』って。お兄ちゃんは二浪もさせていたのに『この差ってなに?』って感じですよね(苦笑)」
女性の大学進学率は今や5割以上にのぼる。しかし地方在住の女性が地元を離れ、東京の大学に進む前にはいくつもの壁がある。「女は大学に行かなくてもいい」という旧来的な価値観、長引く不景気による経済的余裕のなさ、さらに女性は就職しても結婚や出産の影響を受けやすいため、大学進学が「コスパのいい投資」とみなされないことなど背景は複合的だ。
そんな地方女子に課せられたハードルを見事突破し、神野は、指定校推薦枠で早稲田大学に進学した。
「学費は無利子の奨学金を得ることになりました。今も返済を続けています。生活費は仕送りしてもらいましたが、セクシー女優になってからはもらっていません」
兄は東京に羽ばたく妹をやさしく送り出してくれた。
◆両親は「良い親」でも同時に自分は苦しかった。今は適度な距離感でいたい
「両親は、二浪した兄に気を遣いながらも、私が学校でいい成績を取って、有名大学に進学したことは『家のメンツ』になっていたんだと思います。親から期待されていることも感じていました。でも、そういうのを全部、無に返したくて。
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