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「遅すぎてジャマだった」怒り狂って“あおり運転”してきた相手が警察に捕まり“焦り”の表情に変わるまで

日刊SPA! / 2024年9月4日 8時51分

「遅すぎてジャマだった」怒り狂って“あおり運転”してきた相手が警察に捕まり“焦り”の表情に変わるまで

 ニュースなどで頻繁に取り上げられる「あおり運転」。被害者の精神的苦痛は深刻であり、トラウマにもなりかねない。
 自動車損害保険を扱うチューリッヒ保険は今年、『2024年あおり運転実態調査』を実施。あおり運転をされたことがあるドライバーは72.5%であった。昨年の53.5%よりも大幅に上昇し、この半年間でも24.1%と多くのドライバーがあおり運転に遭遇していることがわかった。

 今回は、あおり運転の恐怖を体験した2人のエピソードを紹介する。

◆道路を右折しようとすると…

 中村陽介さん(仮名・50代)は、20年前に遭遇したあおり運転について話してくれた。まだ“あおり運転”という言葉が、それほど社会の関心ごとではなかった時代だ。

「今は、よく言えば安全運転。悪く言えばのろまな運転をしています。スピードを出している車に対しては、『お先にどうぞ』という姿勢なのですが……」

 あおり運転に遭遇した当時は、血気盛んな年ごろであった中村さん。やられたらやり返そうという気持ちを抑えきれなかった。

「片道2車線の国道沿いに住んでおり、どこに行くにもその道を利用していました。その日は、実家に行くために運転していました。車の通りが少ない時間帯です」

 中村さんの自宅と実家は近い距離にあり、頻繁に実家に行くことがあった。中村さんの実家に行くためには、国道を右折しなければならないため、その数百メートル手前で追い越し車線に進路を変えたところ……。

◆対向車と衝突し、車が大破

「後方から勢いよく1台の車が現れたんです。私の車に迫ってきて車間距離も近い。ほぼ“べた付け”の状態で2台の車が走行するかたちとなりました。そのうえ、左右小刻みにハンドルをきり、車間距離を離したかと思えば、急速度で私の車に近づくという運転を繰り返していました」

 中村さんに対しての怒りなのか焦りなのか、とにかく激しい運転だったという。

「私は右折をしたかったのですが、若さゆえに対抗心が勝り、左の走行車線に進路を変えて、“あえて”道を譲りませんでした。そして、私が再び右折レーンに入ると後方車も同じレーンに侵入してきたんです」

 このとき、あおり運転に遭遇してからはじめて、対向車のタイミングを見計らうために停車。すると、後方から“早く曲がれ”と言わんばかりのパッシングを受けたのだとか。

「右折レーンで待っている車は、前の車から順番に右折しますよね。でも、なかなか右折しない私にしびれを切らしたのか……。予想外のことが起こったんです」

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