永瀬正敏58歳「永遠に追いつけなくなってしまった」存在が、役者を続ける理由に
日刊SPA! / 2024年9月5日 15時52分
永瀬正敏さん(58歳)
「現場に入るときには、毎回、初めて映画をやるような気持ち」と語る永瀬正敏さん(58歳)。デビュー作『ションベン・ライダー』(監督:相米慎二)が1983年に公開されてから、丸40年を過ぎたが、「俳優として、自分自身、まだまだ」だと言う。
いまは、石井岳龍監督と、27年前にクランクイン直前まで行きながら頓挫した企画を、新たな脚本で実現させた『箱男』が公開中だ。そんな永瀬さんに、現代性を感じるという『箱男』について、また永瀬さんが目標としてきたことや、体験してみたいという「タテの世界の映像」への興味を聞いた。
◆役者を続けているのは「永遠に叶わぬ目標」
――デビューから丸40年を過ぎましたが、永瀬さんの口からは、今も折に触れ相米慎二監督のお話が出ますね。
永瀬正敏(以下、永瀬):相米さんからの影響に関しては、全く揺るがないんです。僕は現場で、相米さんの声で本当の「OK」をもらったことがない。言ってもらったことがない。「まあ、そんなもんだろう。じゃあ、次、行くぞ」という感じのOKで。僕の目標は、相米さんがカメラの横で思わず「OK!」と言ってしまう役者です。ずっとそう思っていました。
でも先に逝っちゃいましたから(※※相米慎二監督は2001年に亡くなった。『ションベン・ライダー』のほか、代表作に『セーラー服と機関銃』『台風クラブ』などがある)。永遠に追いつけなくなってしまった。僕は永遠に「そんなもんだろう」の役者になってしまった。役者を続けているのも、目標達成が叶わないからかもしれません。
◆“慣れ”は、できるだけ削ぎ落としたい
――俳優として人気も評価も得ていくことで、自分自身への「OK」の評価は。
永瀬:うーん、僕はお芝居について確信を持っていないのだと思います。現場に入るときには、毎回、初めて映画をやるような気持ちです。「これをやっていればOK」というものがない。もちろん40年ちょっとのキャリアによる“慣れ”というものがないわけではないです。でもそれは足枷になるときもある。だから“慣れ”というのは、できるだけ削ぎ落としたいと思っているし、毎回、初日のワンカット目はとても緊張します。
俳優の土俵は、キャリアを積んでも積んでいなくても、一緒です。名前や存在を知っていただけるというのは本当にありがたいことだし、お客さんにたくさん来ていただける俳優になりたいという気持ちももちろんありますけど、まず俳優として、自分自身、まだまだだと思っています。だから、27年前も今も、変わらず箱に入っちゃったりするんです(笑)。
この記事に関連するニュース
-
永瀬正敏クランクイン前日に製作中止…雌伏27年「箱男」に万感、原作者生誕100周年で日の目
日刊スポーツ / 2024年8月25日 8時0分
-
撮影前日に頓挫から27年…永瀬正敏主演『箱男』ついに劇場公開「ずっと箱男と一緒に歩んできた」
シネマトゥデイ 映画情報 / 2024年8月24日 10時14分
-
永瀬正敏、主演映画が“27年越し”公開「言葉にならない…、感無量です」
ORICON NEWS / 2024年8月24日 9時28分
-
映画「箱男」の魅力とは…安部公房の世界を“娯楽”と“現代”に引き寄せた(金澤誠/映画ライター)
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年8月24日 9時26分
-
小島秀夫、ヤマザキマリ、染谷将太らが『箱男』を絶賛! 令和の今こそ刺さる理由とは?
クランクイン! / 2024年8月23日 17時0分
ランキング
-
1「入ってたよね?」赤西仁、離婚後も消していなかった左足の“嫁サイン”がチラ見え
週刊女性PRIME / 2024年9月7日 19時15分
-
2あやなん、東海オンエア・しばゆーとの離婚を発表「限界を超えてしまいました」 4月に届提出
スポニチアネックス / 2024年9月7日 18時17分
-
3朝ドラ「虎に翼」→フジ「新宿野戦病院」“転生組“続出の理由判明!“雲野先生&しのぶさん”塚地が解説「生瀬勝久さん曰く…」
iza(イザ!) / 2024年9月7日 16時9分
-
4渡部建が明かしたスタッフに嫌われてた理由「うるせーって。めんどくさいって」今推しの仙台グルメを熱弁
スポニチアネックス / 2024年9月7日 15時49分
-
5Mrs.GREEN APPLE、MV物議の「コロンブス」初披露に歓喜の声続々「普通に泣いた」
スポーツ報知 / 2024年9月7日 21時0分
複数ページをまたぐ記事です
記事の最終ページでミッション達成してください