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北海道の“一本道”であおり運転に遭遇。「追い越した後もつきまとう」粘着ドライバーに“予期せぬ事故”

日刊SPA! / 2024年9月10日 8時51分

「ほんとうに、冷や汗ものでした。娘も妻も怯えた様子で、もう少しこの状態が続いたら警察に通報するつもりでスマホを握りしめていました」

 ところが、その数分後、はるか前方で砂煙が上がりました。どうやら、前方のあおり運転車が急ブレーキをかけて停止したようでした。

「一瞬何が起こったのかわかりませんでしたが、そうこうしているうちにそのあおり運転車に追いつき、そのままゆっくり抜き去ろうとしたとき、その車の前には血を流して倒れている大きな鹿がいました。車の前方は凹み、フロントガラスにはヒビが入り、とても走行できるような状態ではありませんでした。鹿は死んでいるのか全く動かず、悲惨な光景でした。ただ、不謹慎ですが、内心『ざまあみろ!』と思いましたね」

 吉川さんは、少し前方に車を停車させ、「何か手伝うことはありますか?」と聞いたそうですが、運転手は「大丈夫です」と一言だけ言って一人で事故処理を行っていたようです。

◆悲惨な光景がトラウマに

 吉川さんは少し心配でしたが、しょせんあおりを受けた相手だったので、これ以上加担する意味はないと考え、予定通り目的地まで車を走らせたそうです。

「それ以降の道中では、そのようなアクシデントに見舞われることはありませんでしたが、動物園には無事に到着するものの、娘の様子が少し変だということに気づきました。どうやら、先ほどのあおり運転の車にひかれた動物の衝撃的なシーンがトラウマになり、気分がすぐれないというのです。少し車の中で休んでから動物園に入りましたが、結局娘の顔には一度も笑顔が戻りませんでした」

 あおり運転のせいで、せっかくの北海道旅行が台無しになった吉川さん一家。残りの滞在期間中も浮かない表情の娘さんでしたが、その後も改善することはありませんでした。

「北海道旅行はまだ前半でしたので、翌日以降もいろんな場所へ行く予定にしていました。でも、私もあおり運転がトラウマになっていたので、レンタカーをキャンセルし、バスツアーに変更しました。行きたかった観光スポットも数カ所行けなくなりましたが、娘もバスに変更してから少しは表情が和らいできたので、よかったです」

<TEXT/ベルクちゃん>

【ベルクちゃん】
愛犬ベルクちゃんと暮らすアラサー派遣社員兼業ライターです。趣味は絵を描くことと、愛犬と行く温泉旅行。将来の夢はペットホテル経営

―[シリーズ・危険!あおり運転]―

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