官僚に聞いた「首相になってほしい人物/なってほしくない人物」。“高圧的”と噂のある候補は軒並み不人気
日刊SPA! / 2024年9月20日 8時54分
’21年に報道された「茂木幹事長対策マニュアル」は茂木氏に出すカップラーメンのお湯を入れるタイミングまでも記され、作成した官僚の苦労を察することができる。
「マニュアルの記事が出たときは喜ぶ職員もいました(笑)。総裁選を見越してYouTubeなどで親しみやすいキャラを演じているようですが、相変わらず官僚には厳しく、平気で怒鳴り散らす。実務能力が非常に高いのは認めますが……」(外務省・40代)
◆「職員の1年の仕事を水泡に」河野氏への警戒
次点の河野太郎氏も、記者会見での高圧的なイメージもあって、評判が悪い。
「他省庁とのネゴシエーションも全て終わり、予算案の叩き台もできたところで、なぜか河野氏から横槍が入り、何人もの職員が1年間身を削った仕事が吹っ飛んだ。
大局的な判断とは思うが、あまりにトップダウンだった。河野氏が首相になると政策の整合性・連続性が損なわれてしまいそうで怖い」(環境省・30代)
「レクをしに行ったら、一方的に怒鳴られた。文科省や厚労省などを『古い体質の省庁』と決めつけて否定してくる傾向がある」(厚労省・40代)
など、パワハラ風味の逸話が多く飛び出した。
続いて総裁になってほしい候補でもランクインした小泉氏も「七光」「若すぎる」「とてもじゃないが国を任せられない」といった、能力と経験不足を指摘する声が圧倒的であった。
「いらないことしかしない。市長程度の器」(国交省・30代)、「特に何もしてないのに波風を立てずに『やった感』を出せる才能はすごい。衆議院改革でやったのは議事録のペーパーレス化のみ」(経産省・40代)と酷評する声も。
刷新か伝統か。総裁選の結果は、官僚たちの命運をも分かつことになりそうだ。
◆官僚たちの密かな「推し」候補者の横顔
一部の官僚から熱狂的に支持される候補もいる。なかでも声が上がったのは、実務能力の高さに定評がある上川陽子氏、齋藤健氏、林芳正氏だ。
「齋藤氏は何事も一瞬で理解するし、レクの質問も鋭く感銘を受けた。そのまま総理になってほしい」(経産省・40代)と高評価。
上川氏にも同様の声があったほか、林氏については「今の候補者の中では林さんこそ総裁にふさわしい。彼は短時間で的確な指示を出してくるので非常に仕事がしやすかったし、英語も堪能で人望も厚かった」(文科省・40代)と絶賛する声も。
出馬表明をしていないものの、野田聖子氏への支持も。
「不妊治療からの高齢出産、夫婦別姓賛成など働く女性のキャリアを身をもって示している」(法務省・20代)、「個人的にも福祉や少子化対策に関心があるはず」(厚労省・40代)。混戦は必至。
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