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会社の入館ゲートで「何もせず棒立ち」する新入社員。入社4日で退社した“まさかの理由”とは

日刊SPA! / 2024年9月25日 8時51分

◆3日目は出社せず、とうとう無断欠勤

 迎えた3日目。昨日の体調不良から快復して、今日から巻き返してがんばってほしいと思っていたそうだが……。

「3日目、A君は職場に来ませんでした。休むという連絡も来てなかったそうなので、上司が電話とメールをしていましたが、電話は繋がらず、メールの返信もなし。無断欠勤となりました。みんな口には出しませんでしたが、A君は戦力にならないかもしれないなと、心の中で思っていたはずです」

 その日の帰宅後、カナさんがテレビをつけると、退職代行サービスが流行しているというニュース。

「退職代行サービスというものがあるというのは耳にしたことありましたが、どういうものか気にもしていなかったので、そのニュースで具体的にどういうサービスなのかを初めて知りました。就活で苦労してせっかく入った会社を、わざわざ数万円も払って辞めたくなるほど、ブラック企業がまだまだ世の中にはたくさんあるんだな……ぐらいの感想でした」

◆4日目、例のサービスから電話が…

 そしてA君の入社から4日目。まさかの事態が起こったという。

「その日もA君は来ていなかったのですが、めずらしく朝イチで電話が鳴っていたので私が出ました。すると、それはA君から依頼を受けた退職代行業者からの電話だったんです。人事部に引き継ぐ前に一応最低限のヒアリングはしておこうと思って、退職理由を尋ねたところ、『会社の雰囲気が合わない』と」

 カナさんたち先輩社員がA君を迎え入れるために、数ヶ月前から準備していた教育プログラムなどは水泡に帰することに。

「A君にも言い分はあったのでしょうが、徒労感がすさまじかったですね(苦笑)。今のご時世、『こんなに周囲に迷惑をかけておいて何も言わずに辞めるなんて、社会人としての自覚が欠如してる』なんて口に出したら、パワハラ認定されたりブラック企業扱いされたりしそうですけど、内心はそう思ってしまっていました……」

 退職代行サービスは、若い世代の社員や社内で立場が弱い社員たちにとって救いとなるのは間違いないだろう。だが一方で、「石の上にも三年」ということわざに共感している人たちからすると、モヤモヤが募ることもあるのかもしれない。

<取材・文=瑠璃光丸凪/A4studio>

【瑠璃光丸凪】
編集プロダクションA4studio(エーヨンスタジオ)所属のライター。興味のあるジャンルは、アングラ・音楽・ファッションなどサブカルチャー全般と、ジェンダー問題、政治経済問題について。趣味はレコード集め。

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