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ラブホ従業員が驚いた客の行動「高齢者の団体が“12時間”のフリータイムを利用して…」

日刊SPA! / 2024年9月26日 15時52分

「面接官は友人のお父さんで、『話は聞いているから』と言われ、採用が決まりました。私のことを知っている人が職場にいるだけで、すごく働きやすいと感じました」

 高木さんの主な業務は、フロントでのカギの受け渡しや電話対応、精算などだったという。

「ほかにも部屋の掃除やアメニティの補充も担当しました。人間関係もよく、仕事自体もそれほど苦にはなりませんでした」

 働き始めて1年ほどが経ったある日、思いがけない客が入店してきたという。

「その日は夏ですごく暑かったのを覚えています。70代くらいの女性客5名が来店され、フロントにいた私に話しかけてきたんです」

◆ラブホで行われた高齢者たちの読書会

「涼める場所がないかなと思って来てみたんだけどね。部屋を貸してくれんかね」

 真夏の朝10時。高木さんは、「涼みに来る気持ちもわかる」と思いながら接客をしたそうだ。

「何時間ご利用ですか?」と聞くと、「そりゃ、12時間よ」と答えたという。

「12時間……! そんなに長く涼を取るわけではなさそうだし、何か他に理由があるのでは?と思いました。そこに、50代くらいの人が重そうな袋を手に、フロントへ来られたんです」

 そして、次のように会話が続いた。

「お待たせ。ちょっと、本当にここで読書会するの?」
「仕方ないじゃない。図書館閉まっていたんだから」

 どうやら読書会当日になり、図書館が閉館していることがわかったようだ。そして、読書会ができる場所を探したうえで、高木さんが働くラブホに行きついたようすだったとのこと。

 そして12時間が経過した22時が過ぎたころ、読書会メンバーがチェックアウトにフロントに現れた。

「私たち、べらべらしゃべっていたから、お隣さんうるさかったかもね」と言いながら、笑顔を浮かべて帰ったそうだ。

「恋愛以外にもラブホにはさまざまな利用法があるんだなと、学びました」

<取材・文/資産もとお>

―[ラブホの珍エピソード]―

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