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“ジュニアのセンター”だったHiHi Jets髙橋優斗の「CDデビューせずに退所」が意味すること

日刊SPA! / 2024年9月26日 8時47分

◆髙橋優斗の退所が招いてしまう邪推とは

 あらためて説明するまでもないかと思うが、ジュニアは、次期デビューを目指す少年たちの集団でもある。

 次期デビュー有力候補のグループの中心かつジュニアの顔的存在が退所を決断するという事実。髙橋が退所を決断するにいたった真意はわからないが、そこにある事実からは、ジュニアという集団の未来はあまり明るいものではないのではないかという邪推にもつながってしまうのである。

 髙橋優斗の退所とは、つまりそれだけの意味を持つ。

 コンプライアンス違反での契約解除などをのぞくと、次期デビューが嘱望される人気グループに所属するジュニアメンバーの退所というのは、自分の認識では騒動後ではおそらく初めてだ。

 ジュニアたちは、まだ芸能界でのポジションも安定せず保証もない存在なだけに、冒頭にあげたスターたちと違って簡単に辞めるわけにはいかない。芸能界の大海原に飛び出すよりも、残留して活動しデビューを待つほうがまだ良いのではないかと判断するジュニアも多数いるだろう。

 さらに言えば、これだけの実績を残して活躍するジュニアの髙橋がデビューできず、先日より始まった、timelesz(旧Sexy Zone)の新メンバーオーディションで、ジュニアではなく一般からメンバーを募っていることに対して、あれだけ長年がんばっているジュニアたちがいて、髙橋優斗も退所するのに、ジュニアとして何の実績もない一般人が‘(極端な言い方だが)デビューできるかもしれないなんて!というヘイトが生まれるという思わぬもらい事故も発生してしまっている。

◆CDデビューだけがすべてではないのかもしれない

「髙橋退所事変」の余波はまだまだ広がりそうだ。

 髙橋は、有料のブログ上で、こんなメッセージを残した。

「髙橋優斗のアイドル人生は最高でした」

 CDデビューが叶わなかったアイドルが語る「アイドル人生」という言葉に、なんとも言えない切なさとある種の美しさを感じてしまった。CDデビューだけがすべてではない、彼の中で「アイドル」は十分やり切った、だから新たな道を選んだ、そういうことだろうか。

 最後に余談ぽいが、先にあげたオリジナル曲「HiHi Jet」に、こんな歌詞がある。

<君とJETなDOするLIFEなう>

 何を言っているのか全然分からないが、それこそが旧事務所らしさが詰め込まれているような気がして個人的に大好きなフレーズである。

 退所後、髙橋優斗がどのような道を歩むことを選ぶのか分からないが、その道で〝JETなDO〟することができたらいいなと。自分でも何を言っているのかやっぱり分からないが、そんな言葉で送り出すことこそが、一番かなと思ったりする。

<文・太田サトル>

【太田サトル】
ライター・編集・インタビュアー・アイドルウォッチャー(男女とも)。ウェブや雑誌などでエンタメ系記事やインタビューなどを主に執筆。

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